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ビストロもエスニックも。パリっ子が集まる最新グルメアドレス8選

ローカルも通う人気店をご紹介!

By MIYUKI KIDO
ビストロもエスニックも。パリっ子が集まる最新グルメアドレス8選

伝統とモダンを絶妙にミックスした人気のビストロから、こだわりの素材で丁寧に作るパリ風エスニックまで、パリの最旬グルメアドレスをチェック! 『エル・ジャポン』2025年8月号より転載。

1€=171.25円(2025年7月30日現在)
>>エル・グルメのサイトで、パリでおすすめのグルメの記事を読む

パリで「具だくさんサンド」が流行中! 今訪れるべき最旬ブーランジュリー4選

パリのローカルたちでにぎわう、おいしくておしゃれな最旬ビストロ4選

カブロ
MARI SHIMMURA

Caboulot(カブロ)@モンマルトル

レトロな空間で味わう王道ビストロ料理

昨年末に開店して以来、おしゃれな人々で昼夜にぎわう人気店。「1970年代風のビストロ」をコンセプトに、二人の料理人と二人のサービススタッフが共同で立ち上げた。

「良質な素材にこだわりながら、伝統料理を手の届きやすい価格で提供します」とオーナーのひとり、セヴリーヌ。平日のランチは2皿19€または3皿24€。週末と夜はアラカルト。人気のメインはソーセージとマスタードソース16€、季節の魚。別皿で提供する付け合わせはフライドポテト、旬野菜の盛り合わせ、フライドライスなど5種から選べるのもうれしい。

オープン時にリニューアルしたというインテリアは、レトロ感たっぷり。夜と週末は常に満席だから、必ず予約をして訪れたい。


タラ科の白身魚、リュー・ジョーヌとエマルジョンとハーブのオイルソース、フェンネルとエスプレット唐辛子添え20€。メインの付け合わせはサラダやピューレなど5種類からチョイス。

カブロ
AYUMI SHINO, MARI SHIMMURA

Caboulot
123, rue Caulaincourt 75018 Paris
https://caboulot18.com

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(上)オーガニックの卵にアボカドソースをのせたウフマヨ5€。(下)週末の昼は大変なにぎわい。

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Au Rêve(オー・レーヴ)@モンマルトル

オー・レーヴ
MARI SHIMMURA

著名人が愛したモンマルトルの伝説店がリニューアル

1921年創業の老舗カフェ。1964年、当時のオーナーが亡くなり、娘のエリエット・セガールが19歳で店を継承。それ以来、映画監督のマルセル・エメ、歌手のジャック・ブレルなど著名人も通う伝説の店となった。2019年に惜しまれながら閉店したが、新オーナーが大規模な改装を行い、2023年秋に再オープン。

食事は、根セロリのサラダ11€やエスカルゴ6個12€〜、チキンのロースト20€など、クラシックなビストロ料理。パリらしい雰囲気とおいしい料理を味わいに、ローカルや遠くから足を運ぶ人々で、深夜までにぎわう店だ。


アラカルトのメイン。手前からアンガス牛のサーロインステーキ25€。スズキのロースト19€。サーロインステーキとジャガイモのオーブン焼きは人気メニュー。

オー・レーヴ
MARI SHIMMURA

Au Rêve
89, rue Caulaincourt 75018 Paris
https://aureve.com

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(上)前菜、サーモンのグラブラックス14€。平日のランチは2皿17€、3皿21€。(下)昼夜共に要予約。

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Casimir(カシミール)@北駅

カシミール
MARI SHIMMURA

軽快なネオ・クラシック料理とナチュールワインを堪能

パリ北駅に近い人気ビストロが昨年3月、装い新たに再スタート。新オーナーはマレの「ジャジャ」、左岸の「ボンヴィヴァン」など、旬のビストロを次々と開き、美食家をとりこにしてきたコンビ。「伝統レシピを軽く、洗練させたネオ・クラシック料理を提供。故郷のアルゼンチンのタッチもプラスします」とシェフのエドゥアルド・ゴンサレス。

二人以上でシェアするピレネー産の子羊のロースト65€など、肉料理を得意とするシェフ自慢の大皿料理もおすすめ。自然派ワインを100種類以上そろえ、テリーヌやチーズ、ハムなど軽食と共に一日中味わえる。


子がものフィレとバスク豚のベーコン、バリグール産のアーティチョーク26€、自家製パテ・アン・クルート15€。火入れが絶妙なかも肉はアルザスの軽い赤ワインがぴったり。

カシミール
MARI SHIMMURA

Casimir
6, rue de Belzunce 75010 Paris
www.casimir.paris

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(上)ヘーゼルナッツのプラリネが香ばしいパリ・ブレスト10€。(下)モダンな空間にリニューアル。

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Rencontre(ランコントル)@バスティーユ

ランコントル
MARI SHIMMURA

家庭的な皿におなかも心もほっこり。下町の隠れ家ビストロ

シェフのエミリーとソムリエ兼サービスのギヨームは、9区の正統派ビストロ「ボン・ジョルジュ」の同僚を経て独立。2023年11月、にぎやかなアリーグル市場に近い住宅街に、小さな店をオープンした。「フランスでは日曜日に家族と集まり、食事をする習慣があります。そんなふうに気取らずおいしく食べていただける家庭料理がコンセプト」とエミリー。

シンプルさを信条に、旬の食材で作る日替わりメニューは、野菜を多用しベジタリアンメニューも用意。ワインはナチュールが中心で、ストックは450種! グラス7€〜で楽しむのもおすすめ。


メイン、羊の肩肉のコンフィ、アプリコットと白インゲン30€。低温で6時間以上煮込んだ柔らかな子羊の肩肉。

ランコントル
MARI SHIMMURA

Rencontre
67, rue de Charenton 75012 Paris
www.rencontresbaravins.com

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(上)営業はディナーのみ。全26席の小さな店なので予約を入れておくのが安心。(下)前菜、ポワローのヴィネグレットソース、熟成ミモレットチーズ12€。

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パリ風エスニックが流行中。メキシコ、インド、中華、ベトナムの注目店4選

フリア
MARI SHIMMURA

Furia(フリア)@サン・タンブロワーズ

厳選のナチュラルワインと具だくさんタコスのマリアージュ

無性にメキシコ料理が食べたくなるエキサイティングなパリ。そんな日に訪れたいのがこちらのタコス・スタンド風カーヴ・ア・マンジェ。メキシコ・シティの人気店出身のフリオ・ゲレーロと、ナチュラルワインバー「シャンブル・ノワール」のオリヴィエ・ロメリが立ち上げた店だ。

看板は自家製トルティーヤを用いるタコス。野菜とアイオリソース、肉、天ぷら仕立ての魚など、日替わり4種から選べる。ナチュラルワインは約140種をそろえ、ボトル35〜45€といううれしい価格設定。毎日17〜24時営業で、アペリティフや遅い時間の食事にも便利なアドレスだ。


タコスは右からマグロとワカモレ6€、鯛の天ぷら7€。メキシコ産の有機コーン粉で作るトルティーヤは絶品! 奥右がグリーンピースと鯛のトスターダ9€、左が野菜とひまわりの種のディップ9€。

フリア
MARI SHIMMURA

Furia
2, rue Lacharrière 75011 Paris
Instagram/@furia_paris

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(上)チキンカツ7€と野菜とアリオリ4€のタコス。(下)予約は不可。早めに訪れたい。

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Delhi Bazaar(デリー・バザール)@サン・モール通り

デリー・バザール
MARI SHIMMURA

パリのエスニックに新風! 美空間で味わう創作インド料理

「パリには食堂のようなカジュアル店が多く、メニューは少ない。バラエティー豊かな創作料理をデザインの良い空間で楽しんでほしいと考えました」と、インド在住経験のある共同オーナーのバスティアン。デザイナーのアレクシー、英仏で経験を積んだシェフのエクバルとモダンなインド料理店を11区に開いた。

三人はロンドンの有名店を何軒も巡り、レシピを開発。近郊の農家から安全な食材、インドの小規模生産者から有機スパイスを仕入れ、伝統料理を軽く、健康的に仕上げる。国内外からインド系のゲストが多数訪れるというのも納得のおいしさだ。


タンドールで焼いた鶏肉のカレー、バターチキン13€、旬野菜のサモサ・チャート8€は人気メニュー。バターチキンの肉は伝統窯、タンドールでじっくりロースト。

デリー・バザール
MARI SHIMMURA

Delhi Bazaar
71, rue Servan 75011 Paris
www.tandoor-club.com

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(上)ビリヤニ・チキン22€。スパイシーな炊き込みご飯をナン生地で包み焼きに。(下)デザインはオールド・デリーの市場から着想。

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Steam Bar(スチーム・バー)@サン・ジェルマン・デ・プレ

スチーム・バー
MARI SHIMMURA

香港とヨーロッパが融合 パリ左岸のディムサム専門店

左岸にシックなレストランを仕掛けるDining Roomsグループが、点心レストランをプロデュース。香港出身のシェフ、クリスチャンと、さまざまなレストランを成功に導いたエグゼクティブシェフのフローラがパリっ子の味覚に合うメニューを考案する。

スペシャリティはせいろ蒸しの点心。エビ、タイバジル、ゴマクリームの「ブラックパール」、四川風ワンタン「スシュアン・ラヴァー」、タロイモやジャガイモ、ルバーブ入りの「ロータス・ブルー」など、遊び心たっぷりのラインアップは3〜4個入りで9〜14€。クラブのように洗練された空間も好評だ。


ハーブやスパイスが効いたモダン点心の供宴。手前から時計回りに「ブラックパール」13€、「ロータス・ブルー」12€、エビと手長エビ、赤米入り「ファンコ・ロワイヤル」14€、「スシュアン・ラヴァー」12€。

スチーム・バー
MARI SHIMMURA

Steam Bar
2, rue du Sabot 75006 Paris
www.steambar.fr

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(上)牛肉とシナモンのシューマイ「リトル・ハノイ」9€。(下)夜は要予約。

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Mam From Hanoì(マム・フロム・ハノイ)@サンティエ

マム・フロム・ハノイ
MARI SHIMMURA

手間暇をかけた逸品がそろう至福のベトナミーズ

サンティエ地区の一角にたたずむベトナムレストラン。ハノイ出身の夫婦が丁寧に作る家庭料理が評判を集め、昼夜共に予約が必須の店になった。

野菜や肉はすべてフランス産の素材を厳選。豚肉の揚げ春巻きをのせた汁なし麺「ボブン」は、店名にもなっている特製ソース、マム(魚を発酵させた調味料)と共に味わう。もうひとつの名物が牛肉のフォー。骨髄やショートリブを24時間煮込んで作るスープは、軽やかながら深みがあり感動レベル。

豚バラ肉の甘辛煮と半熟卵「ティット・コー」も好評。別皿のご飯に汁ごとかけて、しみじみ味わいたい。


アイルランド産のアンガス牛のショウガとニンニクのソテーをのせた汁麺「フォー・タイ・ラン」18€。コクとうま味が絶妙なスープは、思わずため息が出るおいしさ。汁なし麺「ボブン」17€。

マム・フロム・ハノイ
MARI SHIMMURA

Mam From Hanoì
39, rue de Cléry 75002 Paris
https://mamfromhanoi.com

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(上)豚バラ肉の煮込み「ティット・コー」17€。(下)店外には常に空席待ちの行列。予約が安心。

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