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食のプロがおすすめする、ひとりで行っても心地よい東京の店5選

おいしいものに貪欲なフーディーは、ソロ飲みだからこその楽しみも知っている。ひとりでも心地いいのは、こんな5軒。

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食のプロがおすすめする、ひとりで行っても心地よい東京の店5選

ひとり飲みをするなら居心地のよい店で、じっくりとおいしい酒と料理を味わいたい。そんな願いをかなえてくれる、とっておきの店を食のプロが教えてくれた。蕎麦から里山料理に至るまで、幅広いジャンルでひとり飲みを満喫して。

『エル・グルメNo.42』掲載

【東京レストラン】グルメな友人と行きたい!5000円台で楽しめるおいしい店 4

渋谷 でおすすめのグルメ

恵比寿・代官山・中目黒 でおすすめのグルメ


Photos:SHINTARO OKI,FUJIKO,TERUAKI KAWAKAMI

1

「夕星」@恵比寿

夕星
Shintaro Oki

「そばや酒選びに悩む時間も、すべてが癒やし」
推薦・文/山口繭子さん

初めて「夕星」を訪れた日。SNSの拙アカには「俳優の妻夫木聡さんに〝大人って何? (某ビールブランドのCM)〟と聞かれたら、酔い潰れないこと、そしていいそば屋を知ってることと答える」と書いていた。お恥ずかしい。そんなこと言う時点で大人ではないのだけれど、ディテールの隅々まで〝粋〟が詰まった「夕星」の居心地よさに触れた日、ここでそばとお酒をひとりエンジョイできる人こそ真のフーディーであり大人ではないかと思い至った。


そばを楽しむための極上3品セット。「明日備(あそび)」はなすの揚げびたしに鴨ロース、スモークサーモンと贅沢。¥1,500

夕星
Shintaro Oki

小さな店内はおしゃれだけれどおしゃれすぎず、料理長の高橋信秀さんは存在感重めのスターシェフというわけでもなく(すみません)、フランス風の木の椅子や浮世絵が掛かった壁、大正末期のランプ。けれど、それらがまとまるとがぜん「ひとりでもほっこり楽しい」と思わせる。


こぢんまりした店内は洋風の椅子なども配置した和洋折衷の個性的なインテリア。

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夕星
Shintaro Oki

そして一番感動するのはやはり料理。特に一見シンプルなそばが奏でるインパクト大の豊かな風味は、食べると「おぉ」と声が出てしまう。


同じそばでも挽き方で印象や味ががらりと変わるおもしろさを堪能できる「もりと粗挽き二種のせいろ」(¥1,980)と「天麩羅盛り合わせ」(¥1,760)もぜひ。

夕星
Shintaro Oki

にこやかな物腰の裏でそばに人生をささげた料理人、高橋さんは言う。「そばは粉次第。気温、湿度、技術、センス、食材の質、そば打ち職人の心、そんなものをひっくるめてのデザインなんです。でも、そんなことを考えなくてもお酒と一緒に楽しめてしまうのもいいところ」
どこまでも控えめな高橋さん。しかし初回訪問時は自分の口の中に響く天ぷらの「サクサク!」というASMR(脳まで届く美味なる音)に驚き、「夕星」のクオリティを体で覚えてしまったのだった。


(上)料理長の高橋信秀さん。西荻窪のそばの名店「鞍馬」で修業した後「夕星」就任。いつか自分の手でそばを育てたいと語るほど、そばに魅了された。(下)一部のメニューでは「レザンファンギャテ」松澤直紀シェフとのコラボが実現。驚くほど日本酒と合う。「ずわい蟹肉と帆立貝のムースのテリーヌ 甲殻類のクリームソース」¥1,300。

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夕星
Shintaro Oki

もうひとつ、この店の推薦理由を挙げるなら、最後の調味を食べ手に委ねてくれるところ。そばに添えるものだけでも塩、わさび、そばつゆ、くるみ汁と多彩で、おいしいそばを一口ずつ、探検するかのように楽しめる。圧倒的な技術力とセンス、それを見せないおおらかさとやさしい雰囲気。ひとり客が多いというが、納得するしかないよね。


(上)「だし巻き卵」はコースのメニューながらその日の状況によっては単品オーダーも。(下)カウンター席に着くと目の前には魅力的な焼酎瓶の群れが。即オーダー。

夕星
Shintaro Oki

夕星
東京都渋谷区恵比寿西1-30-13 グリーンヒル代官山 1F 
tel. 03-6455-1200
営業時間/11:30~15:00L.O.、17:00~21:00L.O.(土・日曜、祝日~20:00L.O.) 
定休日/月曜(祝日の場合は営業、火曜が振替休日)
http://www.yuuzutsu-soba.com/

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推薦・文/フードディレクター・山口繭子さん
『婦人画報』『エル・グルメ』を経て独立。食ジャンルの執筆や飲食施設のディレクションも行う。
Instagram/@mayukoyamaguchi_tokyo

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2

「よし川」@幡ヶ谷

よし川
Shintaro Oki

「多彩なおつまみや天ぷらで日本酒が楽しく進む」推薦者/佐々木ケイさん

「お酒を飲んだあとにおいしいそばを食べられる店があったらいいなと思い、そば屋で修業を始めました」という店主の吉川亮太さん。約10年の修業を経て今年2月、妻の麻里さんと共に念願の店をオープン。新店ながら、すっかり地元になじみ、酒呑みたちに愛されている。


歯応えと香りのよさが際立つ「和歌山県なんばん焼の板わさ」¥580。「お造り2点盛り」(¥1,400)の内容は旬の魚介を日替わりで。この日はかつおとあおりいか。そばのかえしで味付けした卵、炙りベーコンをのせた「味玉ポテサラ」¥450。北海道の「上川大雪酒造 特別純米十勝」(0.5合)¥550。

よし川
Shintaro Oki

「定番からオリジナルまでおつまみの種類が豊富で、天ぷらも1品から揚げ立てが食べられて、店主ご夫婦の人柄も素敵。ここでは初めて出合うお酒も、すすめられるままに楽しく飲んでいます」と話す佐々木ケイさん。


(上)「せいろ」(¥780)は締めに食べる人が多いそう。(下)そばと酒を愛する吉川亮太さん。

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よし川
Shintaro Oki

例えば、目の前で揚げてくれる鶏天は余熱で火を通し、ジュワッと弾けるような食感に、〆のそばはサラッと食べられるようのどごしのよい細めと、細部にまで気を配る。可能な範囲でおつまみは1人分から、日本酒も半合から頼むことが出来、ひとり飲みにやさしい。


「よし川の鶏天南蛮タルタル添え」(¥450)は、らっきょうとオイスターソースを加えたオリジナルのタルタルソースを添えて。

よし川
Shintaro Oki

よし川
東京都渋谷区西原2-28-4 宮嶋ビル 1F
tel. 080-4608-2024
営業時間/12:00〜14:30(14:00L.O.)、18:00〜23:00(22:00L.O.)
定休日/日曜、祝日、第2・4月曜
Instagram/@soba_tsumami_yoshikawa

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推薦者/フードライター・佐々木ケイさん
食に関しては幅広く、旅、ワインをはじめとする酒類全般の記事を編集・執筆。JSA認定ワインエキスパート。
Instagram/@sasaki__kei

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3

ダイカンヤマパンダ @代官山

ダイカンヤマパンダ
Fujiko

「ひねりををきかせた中国料理にワインが止まらない」
推薦者/門前直子さん

東横線の代官山駅から歩いて約3分。セレクトショップや雑貨店などが並ぶ通りから1本入った小道にある隠れ家酒場。


手前の中国料理の定番であるよだれ鶏も鶏肉を鴨肉にチェンジ。ねぎとナッツがアクセントになったマイルドな辛さのたれをかけた「低温調理した鴨のしっとりよだれ鶏」(¥1,500)と、奥の自家製豆腐に牡蠣の濃厚なエキスが染み出たあんをたっぷりかけた「出来立て豆腐の牡蠣麻婆」(¥1,600)はファンが多いメニュー。グラスワインは1杯¥1,100〜、ボトルは¥7,400〜で楽しめる。

ダイカンヤマパンダ
Fujiko

ここで楽しめるのは星付きのフレンチレストランで腕を磨いた店主の北村卓也さんが、中国料理の定番メニューに多彩な料理のテイストを加えてオリジナリティあふれる一皿に変身させた創作中国料理だ。「あれこれ楽しめるスモールポーション、厳選されたナチュラルワイン、駅チカで日曜営業とうれしい要素だらけ」と推しポイントを語る門前直子さん。


(上)旬の食材を使った麺類はリピーターも多数。「しらすとカラスミの山椒焼きそば」(¥1,800)はシンプルなオイルタイプ。(下)「フランス産のナチュラルワインを中心に200本ほど揃えています」と北村さん。

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ダイカンヤマパンダ
Fujiko

店のおすすめは遊び心を利かせた焼売だ。「鴨と葱の焼売 ゴールデンマスタード」はうま味ある鴨肉にねぎの甘さ、ゴールデンマスタードの弾ける食感がアクセントになり、キリッと冷えた白ワインとも好相性。「カフェのように気軽にふらっと立ち寄れる、居心地のよいお店です」


(上)5種類ある人気の焼売。ひとり客は一個からオーダーできるのもうれしい。細く切った焼売の皮をまぶして蒸した「鴨と葱の焼売ゴールデンマスタード」(2個)¥1,000(下)カウンター席を中心にハイテーブル席も用意。

ダイカンヤマパンダ
Fujiko

ダイカンヤマパンダ
東京都渋谷区猿楽町26-2 sarugaku C棟 2F
tel. 050-3574-0225
営業時間/17:00〜24:00
定休日/水曜、不定休※定休日はインスタグラムで要確認
Instagram/@daikanyama_panda

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推薦者/エディター、ライター・門前直子さん
『エル・ジャポン』編集部を経て独立。ファッションに加えフードのジャンルでも活躍。ワインエキスパートの資格を取得。
Instagram/@gkgkmgmg

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4

「ワインショップ ニコ」 @渋谷

ワインショップニコ
Teruaki Kawakami

「渋谷の穴場! 日本ワインとチーズ料理を存分に味わえる希有な店」
推薦者/江澤香織さん

東京・二子玉川と横浜に店舗を持つワインショップ「WINE SHOP nico」の新業態が2024年4月に渋谷の「東急プラザ」にオープン。他店舗と異なる特徴は取り扱うワインが日本産のみという点とチーズを使った料理が楽しめるということ。


右 「高知県産藁焼きカツオとタップナード サンシモン ダ コスタ(燻製チーズ)」¥990、左 「イクラのワインマリネとセルヴェルドカニュ」(¥1,100)は白ワインと好相性。

ワインショップ ニコ
Teruaki Kawakami

「北は北海道から南は九州まで。人気の生産者や知る人ぞ知る小規模な醸造所、入手困難なワインがグラスで500~1,000円くらいで味わえるので、ワイン好きとしては心躍ります」と話すのが、この穴場店を教えてくれた江澤香織さん。角打ちだがテーブル席もあるので落ち着いてワインと料理を味わえる。


(上)ワインは約300本あり、ボトルでも購入可能。青森や鎌倉など新しい産地のワインも扱う。(下)「岩手県産短角牛のパティと十勝モールウォッシュラクレットのハンバーガー」(¥1,870)はボリューム満点。

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ワインショップニコ
Teruaki Kawakami

料理は東京・二子玉川にあるチーズ料理の名店「スーヴォワル」が監修していて、どの料理もチーズと食材、調理法が見事にマッチ。味だけでなく見た目もおしゃれで、ワインとの相性も抜群だ。


17時(土・日曜、祝日は15時)から楽しめる「山羊チーズのブリュレサラダ仕立て」(¥1,100)はチーズの表面に砂糖を振ってバーナーで焼いてパリパリに。その下からとろけ出るチーズの食感に驚く。

ワインショップニコ
Teruaki Kawakami

ワインショップ ニコ
東京都渋谷区道玄坂1-2-3渋谷フクラス内 東急プラザ渋谷 6F
tel. 03-6452-5228
営業時間/11:00~23:00(22:00L.O.)
不定休 
Instagram/@wine_shop_nico_shibuya

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推薦者/フードライター・江澤香織さん
食、旅、工芸などを中心に雑誌やWebで執筆。観光促進コンサル、地域を深掘りするツアー開発等も行う。
Instagram/@caori_ez_japon

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5

「ビーズバー バイ ナリサワ」@外苑前

ビーズバー バイ ナリサワ

「東京屈指のレストランの魅力が堪能できるバー」推薦者/鈴木啓水さん

“革新的里山料理”をコンセプトに多くの美食家を魅了し続けている東京・外苑前にあるイノベーティブレストラン「ナリサワ」のシェフである成澤由浩さんが手がけるバー。


クールな辛みにお酒も進む、宮崎県産の青唐辛子とライム、コリアンダーを合わせた「メキシコ風サルサ&トルティーヤ」¥1,200

ビーズバー バイ ナリサワ

日本の自然からインスピレーションを得たという店内はカジュアルだが落ち着いた雰囲気で、ひとりでも入りやすくゆっくりできる。


バー中央のカウンターやテーブルは古木や間伐材を使用。店内には日本の森を撮った写真が飾られ、森を訪れたかのような爽やかな雰囲気が漂う。

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