記事に移動

魚介類を生で食べるときに気を付けたい3つのリスク

魚介類の生食にまつわるすべての危険性を調査!

By
high angle view of seafood in plate,japan
leaf j / 500px / 500px//Getty Images

今年の夏はアメリカで生牡蠣による死亡事故がいくつか発生したそうだけど、有害な細菌が潜むかもしれない海のごちそうは牡蠣だけではない。あらゆる生の魚や貝類に危険は潜んでいる。
「生または加熱不足の魚介類、これらを含む食品の摂取にはさまざまな食中毒のリスクがあります」と、米食品医薬品局(FDA)の職員は『デリッシュ』宛のメールで述べている。今夏の牡蠣による死亡事故は、ビブリオ・バルニフィカス菌が原因だったが、加熱不十分や生の魚介類に関係した細菌やウイルス、食中毒はほかにもたくさんある。米食品医薬品局によると、サルモネラ菌、リステリア菌、ノロウイルス、A型肝炎などが含まれるという。そこで次回生牡蠣を食べる前に、魚介類を生で食べることの危険性について知っておくべきことをご紹介。

リスク1. 細菌

close up of oysters in plate on table
T K / 500px//Getty Images

サルモネラ菌、リステリア菌、もっともメジャーなビブリオ菌など、一部の細菌が食中毒を引き起こす恐れがある。米疾病予防管理センター(CDC)いわく、アメリカでは一年間で推定80,000件のビブリオ感染症が発生し、そのうち約52,000件はビブリオ菌を含む食品の摂取が原因だという。ビブリオ菌は、牡蠣が生息する温かい沿岸海域に生息する細菌。
 
私たちは牡蠣や加熱不足により細菌が残った魚介類を食べることで、ビブリオ症に感染する可能性がある。また、傷口が開いたまま泳ぐことによって感染することもある。「ビブリオ菌を含む牡蠣は、見た目も匂いも味もほかの牡蠣と変わりません」と米食品医薬品局の広報担当者は述べている。ホットソースやレモン果汁、アルコールではビブリオ菌は死滅しないので、本当に安全に食べるためには牡蠣を加熱調理するしかないそう。
 
ビブリオ感染症の原因となるのは牡蠣の場合が多いけれど、ほかにもザリガニ、蟹、はまぐりやアサリ、ムール貝、ほたて貝もこの病気の原因になりうる。 加熱が不十分な魚から感染することはあまり一般的ではないけれど、米疾病予防管理センターは依然として発生していると述べている。

リスク2. 寄生虫

close up of plate of mackerels
Ross Woodhall//Getty Images

生や加熱が不十分な魚介類は、アニサキス線虫(アニサキス症と呼ばれる病気の原因となる寄生虫の一種)を含む可能性がある。欧米諸国で「増加しつつある」として、「CNN」がこの病気とその研究について報じたそう。この虫は胃壁や腸に侵入し、腹痛、嘔吐、下痢を引き起こし、ときには内視鏡検査や手術で摘出する必要がある。








ADの後に記事が続きます

リスク3. ウイルス

seafood scallops
Floortje//Getty Images

米疾病予防管理センターによると、食品関連疾患の全発生のうちの約50%が、ノロウイルスによって引き起こされたものだという。 感染者が扱うと、あらゆる食品がノロウイルスやA型肝炎に汚染される恐れがある。いっぽうで、汚染された水で採られた貝類からウイルスが伝染する可能性もあるとか。








安全に関する推奨事項

sushi with pink background
Yagi Studio//Getty Images

ステートフードセーフティ」の食品科学者で、食品安全認定専門家のジャニリン・ハッチングスさんは、魚介類を購入する際に温度管理された陳列ケースに入っていることを確認するよう勧めている。冷凍魚介類はしっかりと凍り、包装に霜がついていないものを選ぶこと。また、リコールがないか確認し、自分で釣りをする場合は魚介類の汚染について予め知識を持っておこう。
 
「ほかの食品と同じように、食中毒のリスクを減らすには魚介類を安全に取り扱うことが重要です」と米食品医薬品局の広報担当者は述べている。病気を防ぐために、米食品医薬品局の食品安全ガイドラインに従うのもベスト。それでも生牡蠣を楽しみたい場合は、高圧処理や低温殺菌など、ビブリオ菌を減らす方法で加工された認可済の牡蠣を探すよう、米食品医薬品局は推奨している。とはいえ、妊娠中や高齢者、免疫力が低下していて食中毒にかかりやすい人は、生や加熱が不十分な魚介類は完全に避けるべきでしょう、とハッチングスさんはアドバイス。


translation : Mutsumi Matsunobu cooperation : Yumi Kawamura photo : Getty Images


>>『delish』のオリジナル記事はこちら
※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。

ADの後に記事が続きます
Page was generated in 7.0678968429565