満腹感をもたらし、エネルギー源として重要な役割を果たす栄養素のタンパク質。5年ごとに改定される「米国民向け食事ガイドライン」の策定に向け、米農務省(USDA)と厚生省(HHS)に報告書を提出した諮問委員会は、「赤身肉よりも豆類」を多くとることを推奨している。
2025-2030版のガイドラインのために作成された報告書のなかで、食事療法士(有資格者)を含む栄養士からなる諮問委員会は、週あたりの豆類の摂取量を、2.5カップ以上に増やすことをすすめている(現在の推奨量は1.5カップ)。
そのほか、勧告の内容について私たちが知っておくべきことは、何だろうか――?
健康的なタンパク源とは?
諮問委員会のメンバーのひとり、スタンフォード大学医学部疾病予防研究センターのクリストファー・ガードナー教授(内科学)は『CNN』に対し、最も健康的なタンパク源とされるのは、マメ科の植物だと説明している。
諮問委員会は、「国民向け食事ガイドライン」に基づいて作成する健康的な食事パターンを考えるためのツール、「マイプレート」に記載するタンパク源のリストでは赤身肉を最後に回し、一番に豆類を記載すべきだとしている。
ガードナー教授によれば、それは「肉には食物繊維が含まれていないため」だという。米国立衛生研究所(NIH)によると、食物繊維は心血管疾患リスクやコレステロール値の低下、より良い血糖コントロールと関連している。
マメ科の植物が良い理由は?
マメ科の植物は(脂質が多い)大豆とピーナッツ以外は雑豆に分類され、さらに雑豆は(扁平な円盤型の)レンズ豆など、(球状の)エンドウ豆など、(腎臓のような形状の)いんげん豆などの3種類にわけられる。
アメリカ国立医学図書館のウェブサイトによれば、これらはいずれも、タンパク質と食物繊維、ビタミンB、鉄、葉酸、カルシウム、カリウム、リン、亜鉛を豊富に含んでいる。また、血糖値や血圧を下げる効果があるほか、細胞の損傷を防ぐ抗酸化物質も含まれている。
その他の「ヘルシーな」タンパク源は?
タンパク質が豊富で健康に良い食品は、豆類以外にもある。ハーバード公衆衛生大学院のウェブサイトには、次のような食品が挙げられている。
- ナッツ、種子
- 赤身肉(チキン、ターキーなど脂肪分が少ない肉)
- 魚
- 乳製品(牛乳、ヨーグルトなど)
- 大豆製品
スープやソース、スムージーの材料とするほか、サラダに使用するなど、豆類を食生活に取り入れる方法は、いくつもある。摂取量を増やすための最も良い方法は、色々なレシピを試してみることだという。
※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。
From Women’s Health US