アマゾンの創業者、ジェフ・ベゾスと挙式したジャーナリストのローレン・サンチェスは、その左手の薬指につけた指輪の輝く宝石を、宇宙から持ち帰ったのだろうか……？
イタリア・ベネチアでの挙式前、「スキャパレリ」2025年春夏クチュールコレクションのドレスをまとったローレンは、誰もが目を引き付けられずにはいられない“巨大な”ダイヤモンドの指輪をつけて登場した。
NYのジュエラー、「シケイダ（Cicada）」のビュラック・ターティリアンは、カラーは「D」、クラリティは「IF」、どちらの基準で見ても最高評価のそのダイヤモンドについて、「まさに桁外れ」だとコメントしている。
そして、ダイヤモンド生産者協会であるナチュラル・ダイヤモンド・カウンシル（Natural Diamonds Council）のグラント・モーブリーは、大きさによってさらに稀少性が高められたそのオーバルシェイプのブリリアントカットのダイヤモンドを、およそ30～40カラットと推定している。
「最高純度とみられるプラチナのリングと台座の上に、パヴェ・ダイヤモンドで作られた2つの輪に支えられるような形でセットされています」
「サイズと類いまれなカラー、驚くほどのクラリティがそろっているというその希少性から、価格はおよそ400万ドル（約5億7600万円）と推測されます。最近のセレブの婚約指輪の中でも、最も大きな影響力を持つもののひとつです」
プレ・パーティで披露した「スキャパレリ」のドレスに加え、オーダーメイドの「ドルチェ＆ガッバーナ」のウエディングドレスをまとったローレンは、普段は豪華でカラフルなジュエリーを好むことで知られている。
2025年3月にLAで開かれたアカデミー賞授賞式後の『ヴァニティ・フェア』誌のアフターパーティでは、「ロレイン・シュワルツ」の印象的なエメラルドのネックレスをつけていた。
ベネチアで開かれたこの豪華な結婚披露パーティでは、カーダシアン＆ジェンナー家の姉妹など、出席した数多くのセレブたちも、シュワルツが手掛けたものと思われるエメラルドやダイヤモンドのジュエリーを披露していた。
いっぽう、ローレンはこの巨大なダイヤモンドの指輪を披露する前から、ピンクダイヤモンドの婚約指輪をつけていた。モーブリーは20～30カラットとみられるラディアントカットのそのダイヤモンドについて、次のように説明している。
「ピンクダイヤモンドは、西オーストラリアにあるひとつの鉱山以外からは、ほとんど採掘されません」
「その独特の色と希少性、大きさからみて、あの指輪は恐らく、400万～500万ドル（約5億7600万～7億2000万円）の価値があるものでしょう」
今のところ、巨大な楕円形のダイヤモンドがロレイン・シュワルツが手掛けたものとの確証は得られていない。だが、恐らく彼女が制作したものだとみられている。いずれにしても、ローレンはそのダイヤモンドの指輪のために、ピンクダイヤモンドの婚約指輪を右手に付け替えていた。
婚約指輪と結婚指輪をオーダーメイドでつくる人たちが増加する中、ローレンが披露した指輪は、それらの色やカットのトレンドに大きな影響を及ぼすことになるとみられている。
「2024クチュール・ジュエリー・アワーズ（COUTURE Design Awards）」でベスト・イン・ブライダル賞に輝いた、マイアミを拠点とするジュエラー、「ヴァネッサ・フェルナンデス」は、「（人気のシェイプは）オーバルへとシフトしています」と述べている。ゼンデイヤやレディー・ガガは、オーバルシェイプのダイヤモンドの婚約指輪を披露している。
だが、フェルナンデスによると、より多くの人に選ばれるようになっているのは、特に細長い楕円形や、（楕円形の両端がとがった形の）マーキス・シェイプだという。
新たなベゾス夫人となったローレンが将来、再び宇宙旅行に向かうことになるのかどうかはわからない。だが、彼女の結婚指輪がもたらした宇宙的な衝撃は、すでに宝飾品・ブライダル業界に波紋を広げている。
歴史に名を残すことになりそうなこれらの宝石のほかに、彼女が今後、どのような宝石を地球上の私たちに披露してくれるのか、多くの人たちが目を光らせている。
Translation: Ryoko Kiuchi From Harper's BAZAAR.com
