人と比べるのではなく、自分の尺度で幸福を定義し、自分らしい生き方を優先するクオリティ・オブ・ライフという考え方が浸透してきている。今よりもずっと以前から、この考え方を体現してきたのがパリジェンヌだ。個性を大切にし、好奇心旺盛に毎日を自分らしく生きる――そんなエル的ライフスタイルを実践するおしゃれなパリジェンヌにフォーカスする連載。vol.44はヴィンテージ服のレンタルサービス「Rent Club Paris」創設者、インフルエンサーとしても活動中のフレイヤ・セッテルグレン。
フレイヤ・セッテルグレン
スウェーデン出身、起業家・クリエイター。パリ在住7年目。グラフィックデザインを学び、オンラインメディア「Garçon Paper」を立ち上げ、インフルエンサーとして活動中。2022年にヴィンテージ服のレンタルサービス「Rent Club Paris」を設立し、今年パリに販売&レンタルを行うブティックをオープン。
Q. 定番スタイルを教えて!
「以前は興味がなかった、ジーンズが最近の定番スタイル。年齢や時代とともに、スタイルが変化するのはファッションの面白いところの一つだと思うわ。トップスとボトムスでシルエットに緩急をつけて、タイト&ルーズなバランス感を楽しむのが好き。パンツの方が着用頻度は高いけれど、スカートでも自転車を乗りこなせるのよ。Y2Kになりすぎないよう、90年代をミックスしてスタイリングしているわ」
Q. 自分のスタイルを一言で言うと?
「華やかな個性派スタイルって感じかな」
Q. ファッションで大切にしていることは?
「着用していて“自分らしい”と感じられることと、遊び心を表現してユニークであること。トレンドに影響されることもあるけれど、トレンドを追いすぎると退屈だと思うわ。だからいつだって、個性を映し出すファッションを追求しているの」
Q.モノを買うときの基準は?
「デザインが凝っていたり、アイキャッチーだったり、とにかく人とかぶらないモノを選ぶわ。ラグジュアリーブランドも好きだけれど、洋服はまだ無名な若手デザイナーのアイテムを着たいから、常にリサーチしているの。ヴィンテージにしろ新品にしろ、絶対に妥協しないのは品質ね。すぐに破れてしまうような生地や、繊細すぎる構造は、気をつかいすぎてしまうから避けるわ」
Q. 絶対に捨てられないアイテムは?
「サックスポッツ」のレザーブルゾン
「『サックスポッツ』は、昨年閉鎖してしまったけれど、デンマーク発のお気に入りのブランドだったの。オーバーサイズのこのブルゾンは、SNSに投稿すると『いくらでも払うから売ってほしい』とメッセージが届くのだけれど、絶対に譲れないわ。もう手に入らないからこそ、これからも大切に着用するつもり」
「プレイング」のブーツ
「アメリカ発『プレイング』のメンズウエアからインスピレーションを得た、ちょっと挑発的なデザインが大好き。バレエシューズとブーツをドッキングしたこの一足がとても気に入っていて、季節問わずドレスアップしたい日に着用しているわ。他の人とはかぶらない、個性あるデザインが好み」
スニーカー&トレッキングシューズ
「スニーカーとトレッキングシューズを取り入れたスタイルは、私のルーツである北欧らしさと言えるかもね。ジーンズやドレスにと、どんな洋服にも合わせるわ。その時のムードで、色やモデルに好みはあれど、これからもコレクションは増えていく一方だと思う」
Q. 今一番欲しいモノは?
「『シャネル』の“マトラッセ”のバッグが欲しいわ。レッドやブルー、イエローなどの明るいカラーとの出合いを期待しているの。あとは『プッチ』のシルクドレスもタイムレスな魅力があり、いつか手に入れたい」