今、勢いを増しているのは、人とつながることに重きを置いてデザインされた空間。ビスポーク・オンリーのメリッサ・リーは、『エル・デコ』のインタビューに「気負わないおもてなし、というアプローチが共感を集めています」と答える。シワのあるリネン、ミスマッチなグラス、それから生活感のあるテーブル……。彼女のクライアントは、それほどメンテナンスを必要としないスペースを好むようになってきたのだと言う。
ジェイミー・ドレイクは、「リラックスした集まりを開きたい」というリクエストに対し、快適さと柔軟性を優先させた空間をつくることで応えている。「張り地をあしらった巨大なソファと奥行きのあるマットレスをレイアウトします。窓辺のシーティングエリアのようなイメージですね。そこに、ボルスターやピロークッションを並べる。凹凸のあるテキスタイルで覆うのがポイントです」と彼は言い、続ける。「それから、大人数が参加するための設えも手掛けています。20人が着席できるようなダイニングテーブルを用意するのです。ポーチを使うなら、4台のテーブルを設置。そうすれば、どのような形にも構成できますから。4人で楽しむ親密なディナーから、24人(!)が参加するパーティーまで、柔軟性のある対応が可能です」
original text : JULIA CANCILL
translation : CHISATO YAMASHITA