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プロが「嘘」と断言するインテリアデザインの通説10

「ダイニングチェアは統一すること」は従うべきルール?

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インテリア 嘘 ルール 通説
Aimee Mazzenga

「小さなベッドルームの壁に濃い色は避けて」「ダイニングチェアは、セットで買うこと」。初めて自分の家をもち、インテリアを整えていく際、こんなアドバイスをもらったことはないだろうか。けれど、デザインにまつわるすべてのルールが実際に役立つわけではない。実際のところ、誤解としか言いようのないものも多い。専門家も、こうしたルールのほとんどは無視しても問題がないと断言する。本記事では、インテリアデザイナーたちが(一般的には信じられている)スタイリングに関する10の"嘘"を明かすとともに、代替案をアドバイスする。US 版「ハウス・ビューティフル」より。

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1

ダークカラーは部屋を狭く見せる

インテリアデザイナーが嘘だと断言するインテリアの常識
Heidi Harris

ジェニファー・ハンター・デザインの設立者であるジェニファー・ハンターは、このアプローチについて、まったく反対の意見を述べる。「ダークカラーは深さや広さを感じさせます」。

サラ・レダーマン・インテリアズのサラ・レダーマンも、これに同意して「部屋のこぢんまりした一角にダークな色合いの塗料を塗ったり壁紙を貼ったりすれば、心地よい空間をつくり出すことができます」と語り、続ける。「温もりが生まれ、包み込まれるような感覚をもたらしてくれますよ」

2

室内では、すべてのアイテムを調和させる

インテリアデザイナーが嘘だと断言するインテリアの常識
Aimée Mazzenga

この言葉を鵜呑みにせず、ミックス・アンド・マッチを楽しもう。「一般的な基準からは外れていて、予想外に仕上げられた空間こそ面白い。そんなことだってあります」とアレクサンドラ・ケイラーは言う。彼女は、アレクサンドラ・ケイラー・デザインの設立者だ。彼女は、大胆なアニマル柄をフローラルに満ちた空間に合わせてはどうかと促す。伝統的な空間に現代アートを掛けるのもおすすめだ。「こうした緊張感によって、刺激が生まれます」

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3

金属仕上げには、同じ素材を使う

インテリアデザイナーが嘘だと断言するインテリアの常識
Kelly Marshall

ウェンディ・ラブラムを含め、多くのデザイナーは金属をミックスすることに前向きだ。「空間やプロジェクトによっては、複数の金属を使うことで、リッチで温かなカラーパレットをつくることができます」と ウェンディ・ラブラム・インテリアズの設立者でもある彼女は言う。「配管に使った金属の種類が、他の金具や照明と同じである必要はありません。すべてを統一してしまうと、味気ない平坦な仕上がりになってしまうこともあるのです」

4

1部屋にある壁は、4枚だけ

インテリアデザイナーが嘘だと断言するインテリアの常識
Brittany Ambridge

この言葉を否定したくなった? それは、あなたが5番目の壁についてすっかり忘れてしまっている証拠。目を向けるべきは、天井だ。「これこそクリエイティビティを発揮する、最高の場所」とケーブルテレビのHGTVで活躍するデザイナーでビーム・アンド・ブルームの設立者であるノエル・ガッツは言う。「私たちの頭上に広がる空間には、無限の可能性があります。ここなら、控えめでありながら印象的なやり方で視線を集めることができます」

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5

インテリアデザイナーは、家具を総入れ替えする

インテリアデザイナーが嘘だと断言するインテリアの常識
David Tsay

プロのインテリアデザイナーに依頼したからといって、既存の家具すべてに別れを告げなければいけない、などということはない。「100%自分の管理下で仕事をしたいというデザイナーもいますが、(私も含め!)たいていの場合、そんなことは要求しません」とAD:ROITを立ち上げたマデリーン・メイヤーは言う。「クライアントが『これを残したい』と言えば、それを前提にスタイリングをします」。それから、フレッシュなファブリックが多くのことを解決してくれる、と彼女は付け加えた。

6

グリーンとブルーを合わせてはいけない

インテリアデザイナーが嘘だと断言するインテリアの常識
Read McKendree

これは、チョーンシー・ボースビーが最近耳にしたフレーズ。彼女は、この誤りを指摘したいと言う。「私の意見では、ブルーとグリーンは完璧に補完し合う。さまざまなカラーパレットですばらしい相性を見せてくれます。美しいセージ・グリーンとパステールブルー、それからもっと強いジュエリーカラーでもいいですね」。チョーンシー・ブースビー・インテリアズを主宰する彼女は、こう続ける。「ドアを開けて外に出たら、ベールブルーの空を背景にモスグリーンの葉をたたえた木が見えるでしょう。自然の中では何の不思議もない光景。むしろ、試してもらいたいコンビネーションです」

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7

ヴィンテージのラグは脆弱

インテリアデザイナーが嘘だと断言するインテリアの常識
Pierre Galant

これはありえない。こう話すのは、ジェス・クーニー・インテリアズの設立者、ゼス・クーニーだ。「ヴィンテージのラグは、実際のところ、とても耐久性が高い。だから、子供やペットが多少手荒く扱っても使用できなくなることはありません。実用的でスタイリッシュな選択なんです」

8

ダイニングチェアは統一すべき

インテリアデザイナーが嘘だと断言するインテリアの常識
Kris Holman

ハース・アンド・ハニー・ホームズを設立したマージー・ケルヒャーは、ダイニングをデザインする際、さまざまなスタイルをミックスさせると言う。「多少のミスマッチがあった方が、人生は面白い」というのが彼女の意見だ。「異なるスタイルや素材、色のチェアを混ぜることで、個性やレイヤーを感じられる空間が完成します」



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9

磁器は大理石と同じような魅力がある

インテリアデザイナーが嘘だと断言するインテリアの常識
Matti Gresham

大理石を取り入れようか迷っているなら、自分の気持ちに従うべきと、スターリング・マックデイビッドはすすめる。「磁器のスラブ材を求めるクライアントには、うんざりすることがあります。特にキッチンですね。本当は大理石がいいと思っているはずなのに、磁器を注文しようとするんです」。スターリング・マックデイビッド・デザインを率いる彼は、こう続ける。「磁器を使った魅力的な選択肢もありますが、"本物"には勝てません。スラブ材自体が主役になる時は、特にこの点を強調したいです」

10

子供がいたら、洗練されたインテリアは諦めるべき

インテリアデザイナーが嘘だと断言するインテリアの常識
Eric Piasecki

現代において、こんなことを信じる必要はない、こう断言するのはテイ・フスコ・デザインのテイラー・フスコ。彼女は、活動的な家族には高機能素材をすすめる。「大胆なプリントから楽しげな色まで、市場には多種多様なファブリックが流通しています」と彼女は言い、続ける。「屋外仕様の生地もいいですね。クライアントによっては、長期間にわたる使用に耐えられるように、家族が集うリビングのソファにはそういった張り地を採用していることも。ストレスを感じることなく見事なスタイルを楽しむことができます」


original text : SARAH LYON
translation : CHISATO YAMASHITA

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