記事に移動

記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がELLEに還元されることがあります。
記事中に記載の価格は、記事公開当時の価格です。

エルデコ 8月号 ニコライ・バーグマン nicolai bergmann フラワーアーティスト フラワー グリーン 新居 インテリア
Hirotaka Hashimoto

【インテリア実例】季節の花で色づいていく、ニコライ・バーグマンの新居

ニュートラルなカラーでまとめられた空間は、季節の花の色が輝いていた。

By YOSHINAO YAMADA

北欧の穏やかなデザインが配されたニコライ・バーグマンの新居。温かな空間を彩る花と緑についてフラワーアーティストの哲学を聞いた。「エル・デコ」2024年8月号より

ニコライ・バーグマンが自宅で実践する、花の飾り方

花で色をつけていく住まいは、飽きることがない

エルデコ 8月号 ニコライ・バーグマン nicolai bergmann フラワーアーティスト フラワー グリーン 新居 インテリア
Hirotaka Hashimoto

緑豊かな都心の公園に隣接するヴィンテージマンション。フラワーアーティストのニコライ・バーグマンはその中で一室のみの最上階をフルリノベーションし、居を移したばかり。自然光がたっぷり差し込む住まいは家具や照明はもちろん、キッチンなども彼の母国・デンマークから取り寄せた。白と木のブラウンなどニュートラルなカラーリングに、わずかに淡いピンクが取り入れられた空間。ここに差し込まれるのが、植物が放つ自然の色だ。

<写真>「ポール・ケアホルム」でそろえたダイニングテーブル上に置くのはシャクヤク。「ルイスポールセン」の“PH アーティチョーク”は限定のペールローズを選び、花は合わせてピンクに。

強く意識しているのは季節を感じる花

エルデコ 8月号 ニコライ・バーグマン nicolai bergmann フラワーアーティスト フラワー グリーン 新居 インテリア
Hirotaka Hashimoto

「実は鉢ものの植物に対しては少し頭が固くなってしまいます。というのも、植物が最もいい状態でいられる場を探してあげたくなってしまうから。生育に向かない場所に置くと、あっという間にダメになってしまいます。植物が元気な状態が優先ですから」。故に自宅に置く鉢植えは限られていると言う。この家で飾る植物は、切り花が中心だ。

<写真>この日、バーグマンは“夏の風を感じるブーケ”をテーマにユリ、ラナンキュラス、アルストロメリア、シンビジウム、アルケミラモリスなどを中心に使い、ブーケを製作。

ADの後に記事が続きます
エルデコ 8月号 ニコライ・バーグマン nicolai bergmann フラワーアーティスト フラワー グリーン 新居 インテリア
Hirotaka Hashimoto

「僕はやはり花が好きなので、自宅でも毎週花を入れ替えて楽しんでいます。今日は色を入れましたが、普段は白い花を選ぶことも多いですね。もちろん部屋の壁などに合わせて色使いを意識することもあります。けれど何より自宅でもショップでも、季節を感じる花を強く意識しています。花は人に幸せを与えてくれるものです」

リビングもニュートラルなカラーリングにしたのは、どんな色の花も受け入れてくれるから。花で彩色された空間は飽きることがない。

<写真>リビングのローテーブルに、グリーンでまとめたアレンジメントを氷の塊を思わせるクリアガラスの花器に。花を生けていない時もオブジェとしての存在感がある花器を選ぶ。

エルデコ 8月号 ニコライ・バーグマン nicolai bergmann フラワーアーティスト フラワー グリーン 新居 インテリア
Hirotaka Hashimoto

植物の色と共にポイントで使ったピンクに対しては、デンマークのデザインとよく合う色だといい「僕ら夫婦が好きな色」と笑う。

「一言でピンクといっても表情はさまざまです。かわいいと思われがちな色ですが、この家でテーマとするのはペールピンクで、かわいらしいというより大人のピンク。僕が好きな渋めのピンクはキッチンに、妻が好きな明るいピンクはリビングとキッチンの椅子に使っています」

<写真>生まれてくる子どもを迎えるために、ベビーベッドなどを手配し整えている子ども部屋。窓際に鉢ものを置く。壁面の収納兼オムツ替えスペースは「イケア」。その手前の床に「フリッツ・ハンセン」が先ごろ復刻した“ロッキングホース”を置く。

ADの後に記事が続きます
エルデコ 8月号 ニコライ・バーグマン nicolai bergmann フラワーアーティスト フラワー グリーン 新居 インテリア
Hirotaka Hashimoto

バーグマンに花のアレンジのヒントを尋ねると「日本では小ぶりな花、繊細な花がよく好まれるのですが、大ぶりな花にも挑戦してみてほしい」と語った。大ぶりな花はアレンジがしやすくボリュームも出しやすい。存在感が強く、インテリアの顔になってくれるという。さらに、上手な花器選びについて聞くと、花を生ける前の状態を考えてほしいという、意外な答えが返ってきた。

<写真>寝室に続く廊下の一角に大ぶりな枝ものを配置。壁面のアートと共に空間に明るい雰囲気をつくり出す。

エルデコ 8月号 ニコライ・バーグマン nicolai bergmann フラワーアーティスト フラワー グリーン 新居 インテリア
Hirotaka Hashimoto

「花を生けていない時でもきれいな花器を選びましょう。収納しなくても、そのままでインテリアとして存在してくれるデザインがいい。高価なものを買わずともホームセンターで購入した花器をペイントするのだって楽しいものです」

<写真>主寝室。ピンクのスエードを下部に張った「フリッツ・ハンセン」の“エッグチェア”を置き、サイドテーブルにはグリーンを。ニュートラルなカラーを基調とする空間で生き生きとした緑の存在がアクセントに。





ADの後に記事が続きます
エルデコ 8月号 ニコライ・バーグマン nicolai bergmann フラワーアーティスト フラワー グリーン 新居 インテリア
Hirotaka Hashimoto

Nicolai Bergmann(ニコライ・バーグマン)

デンマーク・コペンハーゲン出身。1998年より日本を拠点にフラワーアーティストとして活動。8店舗を展開し、2022年に「ニコライ バーグマン 箱根 ガーデンズ」を開業。

<写真>壁面の大理石や真鍮製テーブルトップが気に入ってデンマークから取り寄せた「ハンストホルム・クッケン」のⅡ型キッチン。このカウンターは花を生ける作業の場にも使っている。


Photos : HIROTAKA HASHIMOTO Text : YOSHINAO YAMADA

『エル・デコ』2024年8月号

エルデコ 8月号
ADの後に記事が続きます
ADの後に記事が続きます
Page was generated in 5.9696800708771