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有名建築家・デザイナーが手がけたデザイン列車15

一度は乗ってみたい有名建築家やデザイナーが手がけたデザイン列車をご紹介。

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デザイン列車
Elle Decor

目的地までの移動も旅の楽しみにしてくれる列車の旅。日本各地には、デザインを楽しみながら旅することができる、有名建築家やデザイナーが手がけたデザイン列車が多数存在する。そんな、建築・デザイン好きなら一度は乗ってみたいデザイン列車をピックアップ。


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東武鉄道株式会社
東武鉄道株式会社

スペーシア X(東武鉄道)/髙田裕一郎(日立製作所)

2023年7月15日に運行が開始された「スペーシア X」は、東武日光線「特急スペーシア」の伝統を受け継ぎながら、エクステリア、インテリア、パフォーマンスなど全ての要素においてアップデートされた最新鋭の特急列車。浅草から日光・鬼怒川方面を結び、移動している間にも五感で江戸や日光の要素を感じられるサービスを提供している。

車両のデザインを手がけたのは、日立製作所の髙田裕一郎が率いる同社車両デザインチームのデザイナーたち。エクステリアには、鹿沼市の伝統工芸である組子に用いられる幾何学模様からインスパイアされたデザインが施されている。ボディーの日光東照宮陽明門の柱にあしらわれている胡粉(ごふん)をイメージした白は、見る環境によって様々な見え方をする不思議なカラーリングとなっている。

東武鉄道株式会社
東武鉄道株式会社

シートバリエーションは全6種類で、幅広い利用の形を提案している。1号車の「コックピットラウンジ」には、4人、2人、1人掛けのソファーが用意されている。さらに日光らしさを表現するメニューが魅力のカフェカウンターも併設されているので、カフェラウンジのようにドリンクやスナックを楽しみながら過ごすことができる。

インテリアは、現存する日本最古のリゾートホテル「日光金谷ホテル」や「大使館別荘」などをモチーフにした上品なデザイン。





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東武鉄道株式会社
東武鉄道株式会社

6号車の「コンパートメント」では、コの字型ソファーと可変テーブルが設えられており、変わりゆく景色を眺めながらプライベートな時間を過ごすことができる。印象的な壁の色は、限られた色合いを多彩に魅せる江戸文化「四十八茶百鼠」を基本色として部屋のグレードに合わせた雅な差し色を入れており、壁の朱色は歌舞伎的な色彩を想起させる。







東武鉄道株式会社
東武鉄道株式会社

6号車の最後尾には、“走るスイートルーム”をコンセプトに掲げる最上級のシート「コックピットスイート」が配されている。私鉄特急最大の広さを誇る11㎡の個室空間では、前方及び側面の窓からの展望を見渡すことができ、最大7名が利用可能。

最新の技術と洗練された意匠が詰め込まれた「スペーシア X」で、上質な旅の時間を満喫しよう。

スペーシア X(東武鉄道)
公式HP


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TWILIGHT EXPRESS 瑞風(JR西日本)/浦 一也、福田 哲夫

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©Takashi Karaki

“上質さの中の懐かしさ”をコンセプトに、エクステリアを福田哲夫が、インテリアを浦一也が手がけ、2017年に西日本エリアを巡る寝台列車として運行をスタートした「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」。約26年間運行し2015年に引退した豪華寝台特急「トワイライトエクスプレス」の伝統を受け継いだ瑞風グリーンの車体にゴールドのラインをあしらい、自然との調和を意識したデザインに仕上げた。

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浦一也がデザイン監修を行ったインテリアは、アールデコをベースにしたどことなく懐かしさの感じられる“ノスタルジック・モダン”な空間。沿線の伝統工芸が散りばめられ、客室での滞在に彩を添えている。また、「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の旅を楽しむコンテンツのひとつである名店監修の食事は、食堂車や客室でゆっくりと味わうことができる(食堂車は2022年9月から再開)。大きな窓から見える美しい景色とともに、客室の繊細な料理を堪能することができる。






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10両編成、全16室の「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」のなかで、世界的にも希少な1両1室で構成されるのが最上位のザ・スイート。広いスペースを使用したリビング・ダイニング、寝室のほか、バスタブ付バスルームやプライベートバルコニーを備えた贅沢なつくりが特別な時間を演出する。









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1号車と10号車にある展望車。圧巻の解放感を誇る大きな窓からは、雄大な自然の景色や星空を楽しむことができる。

「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の運行コースは、1泊2日の片道タイプ(山陰、山陽ルートそれぞれ下り上り)と2泊3日の周遊コースの5種類。出雲大社嚴島神社など、立ち寄る観光地からコースをセレクトするのもおすすめだ。

TWILIGHT EXPRESS 瑞風(JR西日本)

公式HP

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TRAIN SUITE 四季島(JR東日本)/奥山清行

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移り行く季節を愛で、訪れる場所の奥深さと出合う“深遊探訪”をコンセプトに、奥山清行がデザインプロデュース及び車両デザインを手がけた「TRAIN SUITE 四季島」は、上野を発着駅とし、東北や北海道などを周遊するクルーズトレインとして2017年に運行をスタート。外装はコンセプトである“深遊探訪”を予感させる、いくつもの窓形状で構成されたユニークな外観。シャンパンゴールドをベースに特別調合した車体カラーは、上質で特別感のある存在感を放っている。デビュー年の2017年度には、グッドデザイン金賞を受賞した。(写真提供:JR東日本)

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木材、漆、和紙、石など、日本の伝統的な素材を異素材と組み合わせることでモダンな和デザインに昇華したインテリア。希少な和漆である岩手の浄法寺漆を使ったパネルや、仙台箪笥をイメージした設えのクローゼット、職人によって作られた調度品など、こだわりの逸品が空間を彩る。(写真提供:JR東日本)









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5号車のラウンジは、空に向かって枝を伸ばす樹木をイメージ。リズミカルにデザインされた窓からは、こもれびを思わせる光が入り、ラウンジを洗練された空間に仕上げている。(写真提供:JR東日本)











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ダイナミックな景観を楽しめるガラス窓と白い壁のデザインが印象的な展望車。四季によって変化する各地の風景を堪能できるのも魅力。(写真提供:JR東日本)

TRAIN SUITE 四季島(JR東日本)

公式HP






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THE ROYAL EXPRESS(東急)/水戸岡鋭治

the royal express 東急電鉄   隈研吾 水戸岡鋭治 ken okuyama 奥山清行 川西康之 デザイン列車 列車旅
提供:東急㈱

2017年にデビューした「THE ROYAL EXPRESS」は、“美しさ、煌めく旅”をコンセプトに、水戸岡鋭治がデザインを手がけた観光列車。伊豆の美しい海に映えるロイヤルブルーの車体と、フロントとサイドに描かれたゴールドのラインが、旅の特別感を演出している。



the royal express 東急電鉄   隈研吾 水戸岡鋭治 ken okuyama 奥山清行 川西康之 デザイン列車 列車旅
提供:東急㈱

温もりのある天然素材を使用し、古今東西の様式やデザインを組み合わせたインテリアは、懐かしいなかに新しさがある、ここでしか体験できない空間を目指した。ダイニングカーの5号車は、ウォールナットを使用したシックな空間が広がり、アーチ型の格天井のほか、椅子や照明など細部にこだわりを詰め込んだ。






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the royal express 東急電鉄   隈研吾 水戸岡鋭治 ken okuyama 奥山清行 川西康之 デザイン列車 列車旅
提供:東急㈱

ステンドグラスを配した天井や、組子などの伝統工芸を施した内装が贅沢な6号車。ヴァイオリンとピアノの生演奏を聴きながら、一流の料理人による、厳選の食材をいかしたコース料理が楽しめる。










the royal express 東急電鉄   隈研吾 水戸岡鋭治 ken okuyama 奥山清行 川西康之 デザイン列車 列車旅
提供:東急㈱

書斎としても利用できる8号車のライブラリーを彩るのは、唯一無二の空間を演出する大川組子の装飾と、床に施された幾何学の寄木細工。シックで落ち着いた印象のインテリアで、くつろぎの時間を堪能できる。また、発着地の伊豆急下田駅では、下田ロープウェイで山頂を目指すのもおすすめ。「THE ROYAL EXPRESS」のデザインを手がけた水戸岡鋭治によるレストラン「THE ROYAL HOUSE」で、下田湾を望む美しい眺望とこだわりの料理を楽しんで。

THE ROYAL EXPRESS(東急)

公式HP

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ラビュー(西武鉄道)/妹島和世

ラビュー 西武鉄道 デザイン列車 列車旅
Yuta Murakami

“風景と共にある特急車両、リビングのようにくつろげる特急車両、目的地となるような特急車両”をコンセプトとし、建築家の妹島和世によりデザインされた西武鉄道の「ラビュー」。国内初の曲線半径1500mmの三次元曲面ガラスを前面に採用し緩やかな曲線を描く車体や、周囲の風景を映しだすシルバーの塗装が、都心の池袋から自然豊かな秩父までの風景に溶け込むデザインを実現した。


ラビュー 西武鉄道 デザイン列車 列車旅
Yuta Murakami

体をやさしく包み込むようにデザインされたイエローの座席シートや背丈のサイズに合わせて調節できる手動式の可動枕、やわらかな光を放つ間接照明などのインテリアが、居心地の良い旅を演出。座席シートなどのテキスタイルデザインを安東陽子、照明デザインを照明家の豊久将三、グラフィックデザインを建築家の棚瀬純孝が担当した。

圧巻の雲海が幻想的な雰囲気を堪能できる、奥秩父の「三峯神社」や、森と湖に囲まれた北欧のライフスタイルを体験できる飯能の「メッツァ」など、特急のラビューに乗って訪れたい魅力的な観光スポットも多数。HP内のトラベルガイドもぜひ参考にして。

ラビュー(西武鉄道)

公式HP

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或る列車(JR九州)/水戸岡鋭治

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世界的な鉄道模型製作・収集家であった原信太郎が作成した幻の豪華客車の模型をもとに、水戸岡鋭治がデザイン、設計を手がけた「或る列車」は、“極上の食・時・おもてなし”をコンセプトに、2015年に運行をスタート。ゴールドの車体に、唐草模様をあしらった外装は、上質で存在感のある佇まいが魅力。


或る列車 jr九州 隈研吾 水戸岡鋭治 ken okuyama 奥山清行 デザイン列車 列車旅
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1号車では、主にメープル材を使用した明るくやさしい雰囲気の空間が広がる。天井には「ななつ星in九州」でも使用されている格天井を採用し、より高級感のあるデザインに仕上げた。









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