家の掃除にも、正しいやり方と間違ったやり方がある。例えば、洗濯物を色分けせずに一緒に洗うこと。お気に入りの白いTシャツがピンク色になってしまうのは、もうご存知の通り。しかし、プロが見る限り、他にもあまり知られていない掃除の間違いがある。中には、ただ余計な時間を浪費するだけのものもあれば、家や家の中の物にダメージを与えてしまうものも。プロのクリーナー、つまり毎日さまざまな汚れた家に出入りしているプロが、すぐにやめるべきだと指摘するお掃除習慣をご紹介。US版「グッドハウスキーピング」より。
取扱説明書を読まない
さまざまな表面に使用できる優れた多目的スプレーはたくさんあるけれど、常にパッケージの説明をよく確認することが大切。また、自作のクリーナーを使用する場合は、自宅のさまざまな表面と互換性のある溶液について十分に理解しておく必要があるのだ。
「例えば、大理石などの天然石には食器用洗剤や酢を使用すべきではありません」と、コロラド州デンバーのアルパイン・メイドの創設者であるクリス・ウィラットは言う。
洗剤の使いすぎ
フェニックスのクリーニング会社タイディ・カーサのオーナーであるライアン・ノールは、「量が多い方が良いというわけではありません。特に床に製品を過剰に使用すると、ベタベタした残留物が残り、逆に汚れがくっつきやすくなります。少量でも十分な効果があり、表面をより長く清潔に保つことができます」と話している。
違う種類の洗剤を混ぜる
「漂白剤とアンモニアを組み合わせると、頑固な汚れを落とす強力なコンビネーションのように思えてしまいますが、実は危険なガスが発生します。化学実験は専門家に任せましょう」と、ノールは説明する。
食洗機への詰め込みすぎ
多くの人は、食洗機にたくさん詰め込めば、時間、水、エネルギーを節約できると考えているけれど、食器がきれいに洗われるためには、ある程度のスペースが必要。
「食洗機に食器を入れる際の目安は、水が当たらないところはきれいに洗われないということです」と、グッドハウスキーピング研究所のクリーニングラボのエグゼクティブ・ディレクターであるキャロリン・フォルテは話している。
フィルター交換なしで掃除機をかける
「多くの人がフィルターの手入れを忘れてしまうことがありますが、フィルターが詰まると、埃が空気中に舞い上がり、逆に家中に広がってしまいます。フィルターを交換するのは、数分で済みますし、掃除機が新品のように再び快適に使えるようになります」とノール言う。
また、吸引力が低下し、エネルギー消費量が増加し、最終的には掃除機を壊してしまう可能性もある。
濡れたままのタオルや衣類を放置する
タオルに限らず、湿った布はカビの温床になりやすい。特に湿度の高い場所では注意が必要。使用後はタオルや洗濯物を干して乾燥させることで、生乾きの嫌な臭いを防ぎ、細菌の繁殖を抑えるようにしよう。
掃除機をかけずにモップをかける
目に見える汚れがなくても、モップをかける前に必ず掃くか掃除機をかける必要がある。ノールは、「日常的に掃いたり掃除機をかけたりすることで、床に傷がつくのを防げます」とアドバイスする。
掃除用具の手入れ不足
ニューヨークのメイド・セーラーズ・クリーニング・サービスのCEO兼オーナーであるジョセフ・パスアラッカは、「掃除が完了したらすぐに、すべての用品を清潔にしておく必要があります。雑巾を洗い、洗剤容器は乾いた布で拭き取ります。掃除機もフィルターを掃除しておきましょう」と話す。
これは単なる良い習慣というだけでなく、すべてのものを良好な状態に保ち、用具の寿命を延ばすことにもつながるのだ。
original text : Brigitt Earley
