記事に移動
建築 散歩 レトロ レトロ建築 日帰り カフェ 谷中 根津 千駄木 谷根千
Takuya Seski

谷中・根津・千駄木エリアの名建築、エディターが推薦【建築巡り】

建築好きの『エル・デコ』エディターがおすすめする“建築さんぽ”ルートとは?

By

週末の予定に悩んだら、ちょっと視点を変えて「建築」を目的にした街歩きはいかが? 今回『エル・デコ』の建築好きエディターがおすすめするのは、レトロ建築が数多く残る谷根千(やねせん)エリアを巡る“建築さんぽ”ルート”。
代官山・中目黒の名建築、エディターが推薦

丸の内・京橋・銀座の名建築、エディターが推薦

1

スカイ ザ バスハウス

建築 散歩 レトロ レトロ建築 日帰り カフェ 谷中 根津 千駄木 谷根千 美術館 アート 銭湯 スカイザバスハウス
撮影:上野則宏 協力:SCAI THE BATHHOUSE

昭和の面影を色濃く残す台東区の谷根千エリア。子どもの頃から親しんできた街ですが、改めて歩いてみると歴史を刻んだ建物が美しい姿のまま残っているその貴重さを再認識し、ますます魅力を感じています。

まずご紹介するのは、この地で約200年の歴史をもつ銭湯「柏湯」をアートと社会のつながりを目的に、現代アートのギャラリーとして蘇らせた「スカイ ザ バスハウス」。切妻の瓦屋根や布目タイルなど、レトロな建物に一歩足を踏み入ると、天井からやわらかな自然光が降り注ぐ真っ白なホワイトキューブが広がります。

建築 散歩 レトロ レトロ建築 日帰り カフェ 谷中 根津 千駄木 谷根千 美術館 アート 銭湯 スカイザバスハウス
三輪美津子「Full House」(2022年)展示風景 撮影:表恒匡 協力:SCAI THE BATHHOUSE

展示されているのは、宮島達男などの国内の作家のほか、日本ではまだあまり紹介されていない海外の気鋭作家の作品。特定のアーティストを目指して訪れるというよりも「今はどんなアートが飾られているのかな?」と新たな出合いを楽しめる場所です。

また、近くにはレトロなおやつスポットも点在! ガラスケースにたっぷり詰まったおせんべいに思わず吸いよせられる「手焼きせんべい嵯峨の家」、大正時代に建てられた木造建築も見どころの「カヤバ珈琲」など下町情緒あふれるお店が並びます。

スカイ ザ バスハウス
住所/ 東京都台東区谷中6-1-23
公式サイト

※8月9日(土)から8月17日(日)まで夏季休暇のため閉館

ADの後に記事が続きます
2

花重/花重谷中茶屋

建築 散歩 レトロ レトロ建築 日帰り カフェ 谷中 根津 千駄木 谷根千 花重 花重谷中茶屋
Takuya Seki

創業150余年という老舗のお花屋さん「花重」の建物は、登録有形文化財に指定されている歴史ある町屋建築。1870年に生花問屋として創業し、そのすぐ近くには谷中霊園も開設されました。かつては渋沢栄一もここでお供えの花を買い求めたというから驚きです! アレンジメントをお願いできるほか、鉢植えなども売っています。


建築 散歩 レトロ レトロ建築 日帰り カフェ 谷中 根津 千駄木 谷根千 花重 花重谷中茶屋
Takuya Seki

さらに敷地の奥には戦前に建てられた木造2階建ての住居をリノベーションした「花重谷中茶屋」が。元の建築の風合いを生かしつつも、大きなガラスの開口やテラスを設けるなど、開放感あふれる空間に生まれ変わった建物はGOOD DESIGN AWORD 2024も受賞しています。お茶やスイーツと共に、新旧の建築を眺めて過ごせるのでおすすめです。

いま訪れたいフラワー&グリーンショップ【2024年最新の花屋】

ADの後に記事が続きます
建築 散歩 レトロ レトロ建築 日帰り カフェ 谷中 根津 千駄木 谷根千 花重 花重谷中茶屋
Takuya Seki

花重/花重谷中茶屋
住所/ 東京都台東区谷中7-5-27
公式サイト







3

朝倉彫塑館

建築 散歩 レトロ レトロ建築 日帰り カフェ 谷中 根津 千駄木 谷根千 朝倉彫塑館 美術館

彫刻家、朝倉文夫のアトリエ兼住居「朝倉彫塑館」も建築好きならぜひ訪れて欲しいスポット。天井高8.5mの3層吹き抜け空間に朝倉が手掛けたブロンズ像が並ぶ姿は圧巻です。

拭き漆仕上げで光沢を出した寄木張りの床や、真綿で仕上げられた壁面など、今ではあまり見かけない素材と技法が随所に使われ、鉄筋コンクリート建築でありながらも、どこか温もりを感じることができる点が印象的です。

ADの後に記事が続きます
建築 散歩 レトロ レトロ建築 日帰り カフェ 谷中 根津 千駄木 谷根千 朝倉彫塑館 美術館

また、アトリエの壁面に曲線が多様されている理由は、彫刻を見る際に不要な直線が背景に出ないようにという配慮から、という説も。作品はもちろん、建築のディテールにもぜひ注目を。アトリエ以外にも書斎や応接室など、実際に朝倉が暮らした住居棟も見学できます。また、この建物から数分のところには1950年代からある商店街、谷中銀座があります。暮らしの道具を扱う「谷中 松野屋」や気軽に立ち寄れる食べ歩きグルメも豊富で、散策にぴったりなエリアです。



建築 散歩 レトロ レトロ建築 日帰り カフェ 谷中 根津 千駄木 谷根千 朝倉彫塑館 美術館

朝倉彫塑館
住所/東京都台東区谷中7-18-10
公式サイト

ADの後に記事が続きます
4

文京区立 森鷗外記念館

建築 散歩 レトロ レトロ建築 日帰り カフェ 谷中 根津 千駄木 谷根千 森鷗外記念館

谷中を堪能したあとは、文豪の街として知られる、文京区エリアへ。東京大学などの教育機関や出版社が集まっていたことから、多くの文筆家が集ったことで知られ、森鷗外もその一人。その鴎外が明治25年から60歳で亡くなるまで過ごした自邸「観潮楼」(当時2階から東京湾が見えたことからこの名前が付いたそう)の跡地に建つのが「文京区立 森鷗外記念館」です。建物は建築家の陶器二三雄が設計。若き日の鴎外が過ごしたドイツの建築から着想し、外壁にはレンガを使用。さらに、そのレンガを張ったあとに職人の手で表面を削ることで独特のやわらかな表情に仕上げています。

建築 散歩 レトロ レトロ建築 日帰り カフェ 谷中 根津 千駄木 谷根千 森鷗外記念館

館内には鷗外が遺した原稿や書簡、遺品などの資料のほか文京区にゆかりのある文学者に関する資料を約26,000点を収蔵。誰でも利用できる図書室や「モリキネカフェ」というカフェもあり、展示にあわせた飲み物やスイーツが楽しめます。


文京区立 森鷗外記念館

住所/文京区千駄木1-23-4
公式サイト




ADの後に記事が続きます
5

はん亭

建築 散歩 レトロ レトロ建築 日帰り カフェ 谷中 根津 千駄木 谷根千 グルメ はん亭 串揚げ

歩き疲れてお腹がすいたら、最後は根津エリアのシンボル的存在、串揚げの名店「はん亭」へ参りましょう。大正時代に建てられた木造3階建ての日本家屋は、関東大震災や戦火をくぐり抜け、今なお当時の姿をとどめています。その希少性から、建物は登録有形文化財にも指定されています。

建築 散歩 レトロ レトロ建築 日帰り カフェ 谷中 根津 千駄木 谷根千 グルメ はん亭 串揚げ

約100席を擁する広々とした店内には、かつての土蔵を活かした座敷席もあり、歴史の余韻を感じながらゆったりと食事が楽しめます。日々目まぐるしく変わる東京を100年以上見守り続けてきた建物を体感しながら、美味しい料理とお酒で乾杯を!

はん亭 根津
住所/ 文京区根津2-12-15

公式サイト

Page was generated in 8.9389629364014