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ginza sony park
Photo:Ginza Sony Park

【建築巡り】週末どこ行く? エディターが本気で案内する、丸の内・京橋・銀座の名建築

建築好きの『エル・デコ』エディターたちおすすめの“建築さんぽ”ルートとは?

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週末の予定に悩んだら、ちょっと視点を変えて「建築」を目的にした街歩きはいかが? 今回『エル・デコ』の建築好きエディターがおすすめするのは、クラシカルな東京を堪能できる東京駅から京橋、銀座エリアを巡る“建築さんぽ”ルート。

【建築巡り】週末どこ行く? エディターが本気で案内する、代官山・中目黒の名建築

余白を楽しむ銀座の公園「Ginza Sony Park」が1月26日オープン

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東京駅 /丸の内

建築 東京駅 建築さんぽ
Flavia Morlachetti//Getty Images

東京にある駅の中で最もアイコニックでいつ見ても感動と発見があると思っているのが、東京駅の丸の内駅舎です。1914年に建築家の辰野金吾によって設計された駅舎は、1945年の戦災により南北のドームと屋根、内装を焼失したものの、2012年に創建当時の姿に復原されています。辰野建築を象徴する赤レンガと、クラシカルな窓や装飾。周囲のモダンな高層ビルとのコントラストこそが、東京の風景だな~っと訪れるたびにしみじみとさせられます。

東京駅 丸の内 建築 建築さんぽ
Atlantide Phototravel//Getty Images

やっぱり見上げてしまうのが天井。レモンイエローとグリーン、白の色合わせが素晴らしく一瞬だけ忙しない日常から解き放たれるような感覚に! 創建当時の意匠を復原した鷲のレリーフや、干支の彫刻など華やかな装飾が見どころです。併設された東京ステーションギャラリーでは、創建当時のレンガを見ることができます。

新幹線を利用する際など、交通のハブとしての役割を持つ東京駅ですが、ゆっくりと駅舎の建築ディテールを眺めてみると新しい発見があるのではないでしょうか。

東京駅 丸の内駅舎
住所/東京都千代田区丸の内1丁目

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アーティゾン美術館/京橋

アーティゾン美術館 建築さんぽ

東京駅を堪能した後に訪れたいのが「アーティゾン美術館」。前身のブリヂストン美術館から建て替えと館名変更を経て、2020年にアーティゾン美術館として新たにオープンしました。「ミュージアムタワー京橋」の1階から6階に位置し、展示室の総面積は約2,100㎡。エントランスロビーはゆったりとした広さでガラス窓を効果的に使っているためか、非常に開放感があります。

個性的でおもしろい展覧会が多いのですが、建築と空間にも目を向けてみるとより一層楽しめるはずです。

アーティゾン美術館 建築さんぽ 京橋
Satoshi Asakawa

吹き抜けのロビーは、大きなガラス窓で囲まれているため光の入り方もきれいです。内装に使われている温かみのある素材や幻想的な照明などのディテールも注目ポイントです。インテリアのデザインはTONERICO:INC.(米谷ひろし、君塚賢、増子由美)が手掛けています。

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アーティゾン美術館 京橋 倉俣史朗

さらに建築・デザイン好きにとって見逃せないのは、館内に置かれている倉俣史朗の貴重なコレクション。写真の2人掛けの「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」のカッパー仕様や半月型のガラスベンチなど、他では見られない倉俣デザインが並ぶ姿は必見です。実際に座ることもできるので、ぜひ貴重な体験をしてみてください。

アーティゾン美術館
住所/東京都中央区京橋1-7-2

公式サイト



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明治屋 京橋ビル/京橋

京橋 建築さんぽ

京橋エリアでおすすめしたい隠れた名建築が「明治屋 京橋ビル」です。輸入食品など、さまざまな食材が手に入る高質スーパーとして有名な明治屋。創業の地は横浜ですが、現在は本社機能をこのビルに備え、1階には明治屋京橋ストアーが展開されています。1933年に竣工した建築は、とてもクラシカル。京橋エリアはオフィスビルが多く、その合間に優雅にたたずむ姿はどこかニューヨークのような、そんな雰囲気を感じます。日が暮れた時の照明も非常にロマンチックです。

明治屋 京橋ビル
住所/東京都中央区京橋2-2-8

公式サイト

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Ginza Sony Park/銀座

ginza sony park
Photo:Ginza Sony Park

京橋からお散歩しながら、次の目的地の銀座へ。銀座でいま見ておきたいのが、今年1月に銀座の数寄屋橋交差点に開業した「Ginza Sony Park」です。1966年から2017年までこの場所にあったソニービルのコンセプトを引き継ぎ、2017年から行われてきた建て替え工事が「Ginza Sony Park」として完結しました。銀座エリアでは珍しい打ちっ放しコンクリートの建物ですが、周囲の建物よりも低層のためか不思議と圧迫感はありません。

ginza sony park
Photo:Ginza Sony Park

銀座の公園として活用してほしいという思いがこもった「Ginza Sony Park」。そのため通りに面した1階部分には、人々が自由に腰掛けられるベンチやゆったりと回遊できるスロープが設置され、どんな人も自由に楽しむことができます。

あえて建物に余白を持たせ、人々に公園として開放している「Ginza Sony Park」。定期的に展示も開催しているので、併せて楽しんでみては?

Ginza Sony Park
住所/東京都中央区銀座5-3-1

公式サイト

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東京銀座資生堂ビル/銀座

銀座 銀座資生堂ビル

資生堂パーラーの創業の地に建つ「東京銀座資生堂ビル」は、赤い外観が特徴的な建築。1階には資生堂パーラーのショップ、他フロアにはカフェやバーがあります。外壁の鮮やかな色、効果的に使われているゴールド、フロアによって異なる窓の形など、 個人的には好きなディテールがぎゅっと詰まっているビルです。

銀座資生堂ビル 銀座 建築さんぽ

この地には1902年の創業以来さまざまな建築が建てられてきましたが、2001年に現在の姿に。設計はスペイン人建築家のリカルド・ボフィルが手掛けています。

リカルド・ボフィルはポストモダンを代表する建築家で、スペイン国内には「La Muralla Roja」や「Walden 7」など、色彩豊かでアイコニックな建築を数多く残しています。この「東京銀座資生堂ビル」の赤レンガ色は、どことなくボフィルの他の建築との共通点を感じられます。

東京銀座資生堂ビル
住所/東京都中央区銀座8-8-3

公式サイト

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