出演が予定されているのは、コンテンポラリーダンスを通して革新的な活動で世界的に知られるカンパニー・ウェイン・マクレガーのダンサーたちに加え、渋谷や気鋭のコラボレーターらが製作した最新の「アンドロイド・マリア」。亡き妻マリアをモデルとしながらも、渋谷がボーカロイド・オペラ『THE END』以降、一貫して掲げてきた「死はひとつではない」というテーマに基づく人型ロボットだ。
渋谷はプロジェクトについて「スタジオ・ウェイン・マクレガーとともに新作を創作できることを心から嬉しく思います。僕自身、サー・ウェイン・マクレガーの作品をずっと見ていたので今回の実現はとても嬉しいし、妹島和世さんとのコラボレーションによってどのような相互作用が起きるのか今から楽しみにしています」とコメント。
また、「アンドロイドと仕事をし始めた時に感じた『これは将来AIの容れ物となるだろう』という直感は現在では現実となり、今回製作したアンドロイド・マリアもリアルタイムAPIによるほぼあらゆる言語でのスムーズな会話が可能になっている。 歌詞や歌唱の即興性は今後も恐ろしく進化していくことが目に見えており、僕は本当に新しい楽器と生命を同時に手にしたような喜びに震えている」ともコメントし、2025年11月5日(火)に東京都内で「アンドロイド・マリア」の本格デビュー公演も予定していることを明かした。
英国を含む欧州での公演に関する詳細は、2026年に発表される予定。ジャンルと国境を超えた才能がひとつになる新作の完成が、今から待ち遠しい。
<写真>「アンドロイド・マリア」は、記憶・音楽・人工知能、そして拡張された身体性の交差点に立つ新たな存在として、舞台芸術における“次なる演者”となることを目指す。
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