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渋谷慶一郎とサー・ウェイン・マクレガー、妹島和世が新作舞台プロジェクトを始動

世界初演は、2027年を予定。スタジオ・ウェイン・マクレガーのダンサーに加え、渋谷が制作する最新の「アンドロイド・マリア」も登場。

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渋谷慶一郎 サー・ウェイン・マクレガー 妹島和世
AYAKA ENDO

音楽家・渋谷慶一郎と英国ロイヤル・バレエ団常任振付師でありヴェネツィア・ビエンナーレ ダンス部門の芸術監督も務めるサー・ウェイン・マクレガーが、新作舞台作品を共同で制作する。舞台美術は建築家の妹島和世が担当。2027年に予定されている世界初演に向けて、プロジェクトがスタートした。

<写真>左から、サー・ウェイン・マクレガー、渋谷慶一郎、妹島和世。


渋谷慶一郎 サー・ウェイン・マクレガー 妹島和世
Ravi Deepres

音楽、ダンス・身体表現、舞台美術、AI・テクノロジーといった多領域を横断する総合芸術作品として構想されている本作において、渋谷慶一郎が作曲、サー・ウェイン・マクレガーは演出・振付を手掛ける。舞台演出は、SANAAとして2025年の王立英国建築家協会ロイヤル・ゴールド・メダルを獲得したことでも話題になった建築家、妹島和世が担当する。

<写真>サー・ウェイン・マクレガーが設立したダンス・カンパニー、カンパニー・ウェイン・マクレガー。



渋谷慶一郎 サー・ウェイン・マクレガー 妹島和世
©︎ATAK

出演が予定されているのは、コンテンポラリーダンスを通して革新的な活動で世界的に知られるカンパニー・ウェイン・マクレガーのダンサーたちに加え、渋谷や気鋭のコラボレーターらが製作した最新の「アンドロイド・マリア」。亡き妻マリアをモデルとしながらも、渋谷がボーカロイド・オペラ『THE END』以降、一貫して掲げてきた「死はひとつではない」というテーマに基づく人型ロボットだ。

渋谷はプロジェクトについて「スタジオ・ウェイン・マクレガーとともに新作を創作できることを心から嬉しく思います。僕自身、サー・ウェイン・マクレガーの作品をずっと見ていたので今回の実現はとても嬉しいし、妹島和世さんとのコラボレーションによってどのような相互作用が起きるのか今から楽しみにしています」とコメント。

また、「アンドロイドと仕事をし始めた時に感じた『これは将来AIの容れ物となるだろう』という直感は現在では現実となり、今回製作したアンドロイド・マリアもリアルタイムAPIによるほぼあらゆる言語でのスムーズな会話が可能になっている。 歌詞や歌唱の即興性は今後も恐ろしく進化していくことが目に見えており、僕は本当に新しい楽器と生命を同時に手にしたような喜びに震えている」ともコメントし、2025年11月5日(火)に東京都内で「アンドロイド・マリア」の本格デビュー公演も予定していることを明かした。

英国を含む欧州での公演に関する詳細は、2026年に発表される予定。ジャンルと国境を超えた才能がひとつになる新作の完成が、今から待ち遠しい。

<写真>「アンドロイド・マリア」は、記憶・音楽・人工知能、そして拡張された身体性の交差点に立つ新たな存在として、舞台芸術における“次なる演者”となることを目指す。

公式サイト

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