記事に移動

【全リスト】建築家、デザイナーが手がけた「THE TOKYO TOILET」

全17カ所の設置が完了! 「THE TOKYO TOILET」を舞台にした映画も。

By
the tokyo toilet

2018年、日本財団は公共トイレにまつわるネガティブなイメージを払拭し、多様性を受け入れる社会の実現を目指して渋谷区と連携して区内17カ所の公共トイレを新しく生まれかわらせる「THE TOKYO TOILET」を立ち上げた。世界で活躍する16人の建築家やデザイナーが参画する本プロジェクトでは、トイレ自体のデザインだけではなく、メンテナンス向上にも力を入れるなどクリエイティブの力で社会問題の解決へ向けて挑戦している。

2023年3月に17カ所目のトイレが設置され、『パリ、テキサス』(1984)などで知られるドイツ人映画監督ヴェム・ヴェンダースによる「THE TOKYO TOILET」のトイレを舞台にした映画『PERFECT DAYS』も完成。注目を集め続けるプロジェクトの全容をお届けしよう。


恵比寿東公園トイレ/槇 文彦

image
Photo: Satoshi Nagare, provided by The Nippon Foundation

タコの遊具が設置されていることから「タコ公園」と呼ばれる恵比寿東公園に誕生した、「イカのトイレ」。建築家の槇 文彦は、公共トイレとしてだけでなく、休憩所を備えた公園内のパビリオンとして機能する公共空間を目指した施設を設計した。

写真右奥に見える半透明のブースは手洗い場。トイレブースの外には公園を見ながらひと休みできるベンチ、施設中央部には木のある中庭空間も用意した。多様な利用者を考慮し、それぞれの施設を分散して配置することによって、視線を制御。安全で快適な空間を実現した。全体を統合する軽快な屋根は通風を促し、自然光を呼び込む。ユニークなフォルムが、公園内の遊具と呼応する。

恵比寿東公園トイレ
東京都渋谷区恵比寿1-2-16

    神宮通公園トイレ/安藤忠雄

    image
    Photo: Satoshi Nagare, provided by The Nippon Foundation

    安藤忠雄が「あまやどり」と名付けた、神宮通り公園の木々の中にひっそりと佇むトイレ。「都市施設としての意味、パブリックな価値を持つ」公共トイレを設計するにあたり、安藤が出した回答は円形平面の棟からひさしが大きくせり出した縁側をつくるという造形だった。

    安全で安心な空間とするため、外壁は風と光を通す縦格子とし、利用者が円形を描く壁に沿ってぐるりと通り抜けられるように設計。それぞれ通路沿いに手洗い場を設けた男性用トイレと女性用トイレの間に、「だれでもトイレ」を配置する構成とした。出入り口を南と北の2カ所設けたことで、心地よい風が全体を通り抜ける。

    神宮通公園トイレ
    東京都渋谷区神宮前6-22-8

      ADの後に記事が続きます

      代々木八幡公衆トイレ/伊東豊雄

      image
      Photo: Satoshi Nagare, provided by The Nippon Foundation

      代々木八幡宮の森から生まれた3本のキノコのようなトイレ。設置されているのは山手通り沿いだが、建築家の伊東豊雄は、この場所が参道にあたる階段の上り口にあることから、背後の森と調和するよう、キノコを連想させる表現を採用した。

      個室型のトイレを3つに分け回遊性を生み出すことにより、行き止まりが無く、視線が抜け、防犯性が向上。浮かんでいるように見える丸い屋根の間のスリットからは自然光が入る。また、各個室を広めに設計することで、従来は多目的トイレに集約していた高齢者や子ども連れのための機能も男女の個室へと分散。パブリックなトイレとして、多様な利用者にとって利用しやすいつくりを実現した。

      代々木八幡公衆トイレ
      東京都渋谷区代々木5-1-2

        鍋島松濤公園トイレ/隈 研吾

        image
        Photo: Satoshi Nagare, provided by The Nippon Foundation

        隈 研吾は、緑豊かな松濤公園に、集落のような"トイレの村"をデザイン。240枚のランダムな吉野杉のルーバーに覆われた5つの小屋は「森のコミチ」で結ばれている。

        トイレの内装には、サクラやメタセコイアなどの端材を再利用した素材を採用した。多様な利用者のニーズに合わせて、車椅子に対応した設計を取り入れたり、子ども用トイレや身だしなみを整えるのに便利な大きめの鏡、着替え台等を設置したりと各トイレのプラン、備品、内装は異なる。こうした個室をそれぞれ分棟とすることで、ポストコロナの時代にふさわしい、開かれた風通しの良い、通り抜けのできる"村"が完成した。

        鍋島松濤公園トイレ
        東京都渋谷区松濤2-10-7

          ADの後に記事が続きます

          はるのおがわコミュニティパークトイレ/坂 茂

          image
          Photo: Satoshi Nagare, provided by The Nippon Foundation

          公共のトイレ、特に公園にあるトイレを利用する際に気になることについて「一つは中が綺麗(クリーン)かどうか、もう一つは中に誰も隠れていないかどうか」を挙げた坂 茂は、鍵を閉めると不透明になるガラスで外壁をつくる「ザ トウメイ トウキョウ トイレット」を考案。

          新技術を採用し、利用者がいない状態ではガラス壁に通電させることで透明な状態を保ち、利用者が中に入り、鍵を閉めると通電が解除されて不透明になる仕様とした。これにより、トイレに入る前に中が綺麗かどうか、誰もいないか確認できる(現在はガラス壁の不具合により、常時不透明な状態として運用)。夜間は、カラーガラスを通した美しい光が行灯のように公園を照らし、異なる表情を見せる。

          はるのおがわコミュニティパークトイレ
          東京都渋谷区代々木5-68-1

            代々木深町小公園トイレ/坂 茂

            image
            Photo: Satoshi Nagare, provided by The Nippon Foundation

            同じく、建築家の坂 茂による「ザ トウメイ トウキョウ トイレット」。利用者のいない状態では透明な状態が保たれ、施錠することでガラスの外壁が不透明になり(現在はガラス壁の不具合により、常時不透明な状態として運用)、内部の様子が見えなくなる。

            代々木深町小公園に設置されたトイレでは、遊具のカラーともマッチする鮮やかなガラス壁の配色が印象的。男性用トイレと女性用トイレ、オストメイト用設備を備えたユニバーサルトイレという構成。ユニバーサルトイレの前には、点字ブロックが敷かれている。

            代々木深町小公園トイレ
            東京都渋谷区富ヶ谷1-54-1

              ADの後に記事が続きます

              西参道公衆トイレ/藤本壮介

              image
              Photo: Satoshi Nagare, provided by The Nippon Foundation

              建築家の藤本壮介は、公共トイレを"都市の泉"と捉えて、新しい公共空間をデザイン。トイレを利用する人だけではなく、さまざまな目的を持った多様な人々に開かれた、公共の水場としての手洗い空間を提案した。

              バリアフリー・トイレの隣にある出入り口から内部に入ると、通路上に女性トイレが、続いて男性トイレが現れる。

              藤本が「器・泉」と名付けた本施設の幹線道路側に配置した手洗い場は、中央が凹んだうつわのような形状。ここには木を植え、複数の水栓をさまざまな高さに設置した。子どもからお年寄りまでが、この"うつわ"を囲んで手を洗い、水をくみ、会話をすれば、小さなコミュニティが生まれるきっかけとなるはずだ。

              西参道公衆トイレ
              東京都渋谷区代々木3-27-1

                恵比寿公園トイレ/片山 正通 ワンダーウォール

                image
                Photo: Satoshi Nagare, provided by The Nippon Foundation

                インテリアデザイナーの片山正通が公共トイレをデザインする際、念頭に置いたのは「遊具やベンチや樹木のように何気なく公園に佇むオブジェクトとしての在り方」。

                日本におけるトイレの起源は、川に直接用便する「川屋」(厠の語源)で、縄文時代早期に遡る。片山は、土で固められたものや木材を結びつけてつくったものなど、極めてプリミティブだったという川屋をイメージし、コンクリートでできた15枚の壁を組み合わせ、トイレでありながらオブジェクトでもある「曖昧な領域ー現代の川屋(厠)」をつくり上げた。

                壁と壁の間に入ると、男性用トイレと女性用トイレ、ユニバーサル・トイレという3つの空間に導かれる、まるで迷路のような構成が印象的だ。

                恵比寿公園トイレ
                東京都渋谷区恵比寿西1-19-1

                  ADの後に記事が続きます

                  笹塚緑道公衆トイレ/小林純子

                  image
                  Photo: Satoshi Nagare, provided by The Nippon Foundation

                  日本トイレ協会の会長を務める建築家の小林純子による公共トイレが建つのは、京王線笹塚駅に隣接する緑道。駅の一部にも見えるこの施設を構成するのは、男性トイレと女性トイレ、ユニバーサールブース、そして子どもトイレだ。小林が京王線高架下という立地がもたらす閉鎖感をなくすべく、大ひさしを浮かせてつくった「第2の空」が、円筒形の各トイレを覆う。

                  敷地の事情から軽量化が求められたため、外壁にはさびの膜で耐候性を高める耐候性鋼板を採用。腐食に強いことに加え、時間の経過とともに黒ずんでいく素材なので、壁についた汚れなども目立たなくなっていく。外壁の一部をくり抜いた丸窓にはうさぎが描かれているので、チェックしてみてほしい。

                  笹塚緑道公衆トイレ
                  東京都渋谷区笹塚1-29

                    西原一丁目公園トイレ/坂倉竹之助

                    image
                    Photo: Satoshi Nagare, provided by The Nippon Foundation

                    利用頻度が極めて少なく、近寄りがたい印象すらあった、かつての西原一丁目トイレ。建築家の坂倉竹之助は、この場所に明るく開放的なトイレをつくることでトイレ単体ではなく、この公園全体のイメージを改善することを目指した。

                    完成したのは「ANDON TOILET」。 清潔感のある白い施設に、グリーンのドアを備えたふたつの男女共用トイレと、ベビーチェアやオストメイト対応器具を備えたユニバーサル・トイレをレイアウト。日中、内部に入ると、曇りガラス越しに自然光が入り込み、公園の木々が浮かび上がるのを見ることができる。夜間はやさしい光を放ち、"行燈"としてのトイレが公園を明るく照らし出す。

                    西原一丁目公園トイレ
                    東京都渋谷区西原1-29-1

                      ADの後に記事が続きます

                      裏参道公衆トイレ/マーク・ニューソン

                      image
                      Photo: Satoshi Nagare, provided by The Nippon Foundation

                      デザイナーのマーク・ニューソンは、建物のデザインに銅製の「蓑甲(みのこ)屋根」をはじめとする日本の伝統的な建築を引用。にぎやかで超近代的な立地においても、神社仏閣や茶室、農村部によく見られるこの屋根の形が、潜在的に心地よさや安らぎをもたらすと考えた。

                      内装には、デザイナーが「好きな色」と語る淡いグリーン単色でシームレスかつ衛生的に仕上げた。ダウンライトが心地よい明るさを保つ。トイレのデザインは、機能性、シンプルさ、そして心地よく永続な空間となることに重点を置いた。夜になると、屋根下に取り付けられた照明がオレンジ色の光を放ち、高架下の空間をあたたかく照らす。

                      裏参道公衆トイレ
                      東京都渋谷区千駄ヶ谷4-28-1

                        東三丁目公衆トイレ/田村奈穂

                        image
                        Photo: Satoshi Nagare, provided by The Nippon Foundation

                        プロダクトデザイナーの田村奈穂がデザインした鮮やかな赤が目を引くトイレ「TRIANGLE」が建つのは、渋谷の片隅にある小さな三角の土地。

                        田村は、LGBTQ+の人々が、ありのままの“自分”を生きる姿、そしてその“ありのまま”を受け入れる社会を思い浮かべながらデザインを進めた。利用者すべて快適さを感じてもらうために大切なことは、プライバシーと安全であると結論づけ、各ブース外のパブリックな空間と内部のプライベート空間を考慮する設計とした。

                        造形の着想源は日本の折り紙の原型でもある伝統作法「折形」。国際都市渋谷にやってくるビジターへのもてなしの気持ち、そして利用者たちを包み込む安全な場所にしたいという願いを込めた。

                        東三丁目公衆トイレ
                        東京都渋谷区東3-27-1

                          ADの後に記事が続きます

                          恵比寿駅西口公衆トイレ/佐藤可士和

                          image
                          Photo: Satoshi Nagare, provided by The Nippon Foundation

                          「THE TOKYO TOILET」すべてに使われているピクトサインと、クリエイター名が刻まれたプレートのデザインも手がけたクリエイティブディレクター、佐藤可士和による「WHITE」。性別を問わず、誰もがすべてのトイレブースを利用できる。

                          駅前交番の横に設置されるということで、毎日目に入るシンボルとして極端に目立ちすぎない方がいいと考えた佐藤は、"真っ白なトイレ"をデザイン。2センチ間隔で取り付けられた白いアルミルーバーの隙間から人影やトイレブースがほのかに見える。恵比寿駅を利用する人々の気持ちが、少しだけでも明るく、清々しくなるように。トイレとして"当たり前な配慮"のひとつひとつに向き合ってつくり上げた。

                          恵比寿駅西口公衆トイレ
                          東京都渋谷区恵比寿南1-5-8

                            七号通り公園トイレ/佐藤カズー

                            image
                            Photo: Satoshi Nagare, provided by The Nippon Foundation

                            クリエイティブディレクターの佐藤カズーが「Hi Toilet 手をつかわないトイレ」をデザインしたきっかけは、欧米のとあるトイレに関しての調査結果。そこにはこう書かれていた。「60%がトイレのレバーを足で踏んで流し、50%がトイレットペーパーでドアを開き、40%がお尻でドアを閉め、30%が可能な限り肘を使い手の接触を避ける」

                            この心理を考慮して生まれたのが、トイレにおける全ての行動を音声で行うボイスコマンド式のトイレ(ボイスコマンドを利用せず、手を使ってのドアの開閉や便器の操作も可能)だ。形状は空気の流れを促す球体型を採用。特徴的な白い半球には、音声認識システムを設置したユニバーサル・トイレと小便器ブースが入る。夜になると地面近くの照明が公園を照らす。

                            七号通り公園トイレ
                            東京都渋谷区幡ヶ谷2-53-5

                              ADの後に記事が続きます

                              神宮前公衆トイレ/NIGO®

                              image
                              Photo: Satoshi Nagare, provided by The Nippon Foundation

                              ファッションデザイナーでクリエイティブディレクターのNIGO®は、「THE HOUSE」をデザインする際、トイレとしての入りやすさと使いやすさを第一に考えた。デザインの由来は、1946年に現在の代々木公園一帯に設けられ、原宿が現在のカルチャータウンに発展していくきっかけになったワシントン・ハイツの「ディペンデント・ハウス」。利用者の世代により、懐かしくも新しくも感じるようなデザインとするべく、コンセプトは「温故知新」とした。

                              自然光が入る明るい内部は、白をベースに扉や窓枠を彩る青緑がアクセントとなっている。男性トイレと女性トイレの天井にはシーリングファンを設置した。中央に配置したオストメイト対応器具のあるユニバーサル・トイレは白で統一。

                              NIGO®は、「THE TOKYO TOILET」の清掃員が着るユニフォームのデザインも担当している。

                              神宮前公衆トイレ
                              東京都渋谷区神宮前1-3-14

                                広尾東公園トイレ/後 智仁

                                image
                                Photo: Satoshi Nagare, provided by The Nippon Foundation

                                クリエイティブディレクター・アートディレクターの後 智仁が思い描いたのは、「人は、みんな違うという意味で、同じである」という思いを表現するトイレ。緑豊かな公園に佇む公共トイレ「Monumentum」はふたつのユニバーサル・トイレで構成。トイレブースや外観のデザインのほか、植栽の種類やその配置にもこだわった。

                                また、「トイレを汚す人はいても、パブリックアートをないがしろにする人は少ない」と考え、「アートとトイレのハイブリッド」を模索。建物の裏に巨大な照明パネルを設置した。世界の人口と同じ79億通りに変化するライティングパターンは、昼間には木漏れ日の様に、夜になると月明かりや漂う蛍のように光を放つ。

                                広尾東公園トイレ
                                東京都渋谷区広尾4-2-27


                                  ADの後に記事が続きます

                                  幡ヶ谷公衆トイレ/マイルス・ペニントン 東京大学DLXデザインラボ

                                  image
                                  Photo: Satoshi Nagare, provided by The Nippon Foundation

                                  東京大学のマイルス・ペニントン教授と同大学DLXデザインラボは、公共トイレをコミュニティスペースと捉え、「…With Toilet」をコンセプトに掲げて笹塚出張所前の交差点に面した施設をデザイン。ペニントンと学生たちが地域のコンテクストに基づいたアイデアを模索した結果、たどり着いたのは公共トイレに別の機能をもつ空間を組み合わせた建築だった。

                                  ユニバーサル・トイレを含む3つのトイレブースの前に位置するのは、ベンチを備えた第2の空間。屋根に覆われたこの空間は夜になると明るく照らされ、展示スペースやポップアップストア、情報センター、待合所などさまざまな用途に使用することができる。

                                  幡ヶ谷公衆トイレ
                                  東京都渋谷区幡ヶ谷3-37-8

                                    ヴェム・ヴェンダース監督による映画が完成!

                                    image
                                    Photo: Satoshi Nagare, provided by The Nippon Foundation

                                    ドイツの映画監督ヴィム・ヴェンダースが、役所広司を主演に迎え「THE TOKYO TOILET」を舞台にした『PERFECT DAYS』(日本公開未定)を製作した。

                                    役所が演じるのは、東京・渋谷の公共トイレ清掃員、平山。小さなフィルムカメラで木々を撮り、好きな音楽を聴き、休日に買った古本を読みふける……。そんな小さなよろこびに満ちた毎日を送る彼のもとに姪(中野有紗)が訪ねてきて、物語が少しずつ動き出す。

                                    新人の中野有紗に加え、平山の妹に麻生祐未、平山と奇妙なつながりをもつホームレスにダンサーの田中泯。同僚の清掃員とそのガールフレンドにそれぞれ柄本時生とアオイヤマダ。平山が休日に訪れる居酒屋のママに石川さゆり、その元夫に三浦友和など豪華なキャストにも注目だ。

                                    本作は、第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門へ正式出品された。

                                    ADの後に記事が続きます
                                    これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
                                    PERFECT DAYS (2023) | Trailer | Wim Wenders | Koji Yakusho | Tokio Emoto | Arisa Nakano
                                    PERFECT DAYS (2023) | Trailer | Wim Wenders | Koji Yakusho | Tokio Emoto | Arisa Nakano thumnail
                                    Watch onWatch on YouTube

                                    PERFECT DAYS

                                    上映時間:124分/製作:日本/日本配給:未定
                                    プロダクション:Wenders Images Wenders Foundation Spoon












                                    Page was generated in 5.9303979873657