韓国・ソウル旅がもっと面白くなるホットスポットへ! 地元っ子おすすめのグルメ&カルチャー最前線
トレンドに敏感な現地在住エディターやコーディネーターが、最新ホットスポットを厳選してリレー連載でお届け。次のソウル旅で訪れたいのはここ!

目まぐるしい勢いでアップデートを続けるソウル。いま世界が注目するこの都市で起きている、新たなムーブメントとは? グルメからカルチャー、ファッション、ビューティまで、隔週更新の最新情報をお見逃しなく。気になるスポットはいますぐGoogle Mapでマークして。

「place1-3」は、毎日繰り返される仕事の時間とプライベートの時間に共にするいいものを通じて、生活の中の価値を伝えながら日常における楽しい変化の瞬間を作っていくように、さまざまな視線で提案しています。
米国、オランダ、日本など海外のブランドをはじめ、SUKA(ファブリック)、MISOPLETE(キャンドル)、TROLLS PAPER(紙)、HEMIN CERAMICS(セラミック)、Magpie & Tiger(お茶)といった、今注目すべき優れた感覚の韓国ブランドなど、30以上のブランドを「仕事の効率と没入を助けるもの(Work Edition)」と「人生の楽しさとときめきを増すもの(Life Edition)」に分けて構成。 使い方の目的が明確で、日常のそばに置いたときにオブジェの役割としても満足できる、多様な国籍のデザイン製品を厳選して紹介しています。ソウル旅のお土産探しにもぴったり。
place1-3(プレイス イルダシサム)
23, Palpan-gil, Jongno-gu, Seoul
営業時間/12:00~19:00
無休
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ソウル市立写真美術館【道峰区】

10年かけて完成した、韓国初の写真専門美術館
Honami Arai/ライター
韓国初の写真専門公立美術館「Photo SeMA」が5月に開館。ソウル市立美術館(SeMA)の新たな分館として、ソウル北東部の道峰区に位置し、地上4階・地下2階の規模を誇ります。2015年に建設準備がスタートし、約10年かけて完成した施設では、1920年代から1990年代までに制作された2万点以上の作品とアーカイブ資料が収集されており、今回がその初公開となります。
建築設計は、オーストリアを拠点とする建築事務所Jadric Architekturと、韓国の建築事務所「1990도시건축(1990都市建築)」が担当。外観は一見するとカメラを連想させるデザインで、実際にカメラの絞りの開閉に着想を得たもの。館内に入るとフォトブックカフェ、展示室、写真専門の図書館などが設けられています。

10月まで開催される開館記念展『光の執着:韓国芸術写真のはじまり』は、韓国写真芸術の歴史的ルーツと現代的な展開を紹介し、収蔵コレクションの一部も初公開されています。5人の韓国内の重要作家の作品を通して、写真が韓国でどのように受容され、20世紀末に至るまで発展してきたか、その流れをたどります。

ソウル市立写真美術館は、写真を専門とする韓国初の公立美術館として、写真の力と芸術的価値を広く伝えるとともに、国内外のアーティスト、キュレーター、批評家、観客との活発な交流を促進し、韓国写真の歴史と未来に関する研究拠点となることを目指しています。写真を楽しみながら、その可能性を感じられる場として、今後の展開にも注目です。
Photography Seoul Museum of Art 서울시립 사진미술관
68 Madeul-ro 13-gil, Dobong-gu, Seoul
営業時間/火〜金 10:00~20:00、土日・祝日 10:00~19:00(3月〜10月)、10:00–18:00(11月〜2月)
定休日/月曜、1月1日
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29CM HOME Seongsu【聖水】

「MUSINSA」のライフスタイルブランドが聖水にオープン
韓国のトレンドに敏感な方でしたら「MUSINSA」という名前を聞いたことがあると思います。いま主にミレニアル世代とZ世代から支持されているオンラインのファッションプラットフォームで、さまざまな韓国の優れたブランドをセレクトして紹介しています。その「MUSINSA」のライフスタイルブランド「29CM」の路面店「29CM HOME Seongsu」が聖水(ソンス)にオープンしました。
そういえば、「MUSINSA」ってそもそもスニーカーとファッション好きなユーザーが集まるオンラインコミュニティからスタートしたという歴史があって、「ものすごく靴の写真が多いところ」という韓国語の頭文字がその名前の由来でもあります。要するに、正真正銘のモノが好きな「趣味のいい人々の集まり」でしょう。それがファッションを越えて生活を構成するモノに拡張したのが「29CM HOME」ではないかと思います。

「好みの万屋」というコンセプトのもと、グリーティング・ラウンジ、ステーショナリー、ビューティー、キッチン、リビングなどのカテゴリーで空間が構成されています。すでに「29CM」のオンラインで販売されているブランドの商品はもちろん、オフラインだけで販売している商品も含めて、計147ブランドの6000個あまりの商品に出合えます。2025年7月現在、販売商品の約9割を韓国のブランドが占めているので、いま感度の高い20〜30代の女性が注目している韓国のライフスタイルブランドが見れます。
観光だけではなく、韓国のライフスタイルをリサーチしにソウルに訪ねる外国人にはうれしいスポット。なお、日本語対応のスタッフがいるので、気になることがあれば、スタッフに声をかけてみてください。
29CM HOME Seongsu
57, Yeonmujang-gil, Seongdong-gu, Seoul
営業時間/11:00~22:00
無休
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ARARI(アラリ)【北村】

ミシュラン3つ星のシェフたちが手がける最先端スイーツ
Honami Arai/ライター
ソウル・北村(プッチョン)の韓屋村。静かな路地にオープンした「Arari(アラリ)」は、韓国の伝統的な食材を使いながら、見た目にも美しい洗練されたスイーツとドリンクを提供するカフェです。

韓国の伝統をモダンにアレンジした空間も、この場所の魅力のひとつ。五感で楽しむ "韓国の美しさ" が詰まった「ARARI」では、伝統をただ守るのではなく、その背景にある物語を現代的に再解釈。旅行中に訪れれば特別な時間をすごせるはず。
ARARI 아라리
60-3, Bukchon-ro 11-gil, Jongno-gu, Seoul, South Korea
営業時間/水~月曜日10:00~17:00
定休日/火曜日
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韓国と日本の感度の高いセレクトショップで販売されていて話題になっている「HORANG」が今年2月に西村に路面店をオープンしました。1965年築の韓屋をリノベーションした空間で、作るときにオーナーのぺ・ヨンヒさんの頭に浮かんだのは「儉而不陋華而不侈」という韓国の古事成語だそうです。主に百済や朝鮮の美学を表現していて、「素朴だが貧しくなく、華やかだが贅沢ではない」という意味を持っています。まさにブランドの価値を素直に伝えられる言葉でしょう。なお「イサム・ノグチ」の照明があったり、壁紙を京都の唐紙作家「かみ添」が担当するなど、日本の工芸の尊重をもとにして融合したお店の構成で独特の雰囲気が心地よいです。
HORANG
40, Jahamun-ro, Jongno-gu, Seoul
営業時間/11:00~19:00
定休日/月曜、祝日
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ilji(イルジ)【安国】

香り、お茶、工芸の奥ゆかしい品格が息づく空間
Honami Arai/ライター
ティーハウス「ilji(イルジ)」が、今年初めに安国(アングク)エリアでリニューアルオープン。“一枝”という名前には、小さくとも真心を込めて香りの美学を研究・実践するという意味が込められていて、韓国ではまだ広く知られていなかった香道の世界を10年以上にわたって探求し、もともとは香りのブランドとしてその魅力を丁寧に紹介してきました。

生まれ変わったこの空間は、地下から2階まで、全3フロアで構成。地下にはお茶と香りをテーマにした展示スペース、1階には香りの空間、2階には予約制で運営される茶室が誕生しました。

地下階にはまるで香りの博物館のように展示がずらり。沈香、白檀、龍涎香など、古来より神聖視されてきた香原料や香炉、香にまつわる器物が並び、「香道」の文化により深く触れることができます。また、伝統に根ざしたレシピをもとにした香製品の展開も行っており、「香りは呼吸を通じて取り入れるものだからこそ、食と同じく安全な素材が重要」という信念のもと、人工香料や接着剤を一切使わず、天然素材のみで制作されたアイテムの購入が可能。
ティールームで楽しみたいのは、韓国ならではの緑茶や黄茶、数種類の中国茶。工芸作品の展示も随時開催されており、お茶の香りに包まれながら過ごす静かなひとときは、旅の合間にぴったりです。
ilji 일지
38, Yunboseon-gil, Jongno-gu, Seoul, South Korea
営業時間/火〜日曜日12:00~20:00
定休日/月曜日
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THEILMA SEOUL FLAGSHIP(ドイルマ ソウル フラッグシップ)【西村】

西村に誕生した新ランドマーク
Hyojeong/コーディネーター
フィンランド語で「空気」を意味し、人々にとって欠かせない、自然に馴染む存在でありたいという思いが込められた「THEILMA」は、 タイムレスなデザインながら異素材のミックス、ジェンダーレスなシルエット、そして誰にでもなじむ柔らかなカラーリングが特徴で人気のブランド。そのフラッグシップストアが、 韓国の伝統と美意識が息づく西村(ソチョン)に、3月4日オープン。2021年、韓国の著名な建築家チョ・ビョンス氏により、築110年の韓屋と築60年の洋館をつなげて再生された空間が、 現在はパリをベースに活動する世界的なインテリアスタジオであるCROSBY STUDIOSのクリエイティブかつ実験的なデザインと融合し、「THEILMA」の哲学とブランドアイデンティティを反映させた場として生まれ変わりました。

まず現れるのはカフェを兼ねた韓屋棟。長く伸びるふかふかのソファと、小さな丸テーブルが点在する空間では、バリスタが一杯ずつ丁寧に淹れるドリップコーヒーと香り豊かなティーが静かに迎えてくれます。

その先に続くショールームでは、ビビッドな赤色のパッチワークアームチェアや、車のヘッドライトを活用した照明などのアップサイクルオブジェが韓屋の構造美と調和し、現代的でエッジィな雰囲気を演出。コンテンポラリーなムードのミックスマッチコーデが楽しめる最新ウェアをはじめ、シューズやバッグなど多彩なアイテムがラインナップされています。

中庭を挟んで位置する洋館は、本格的にショッピングを楽しめる空間。福袋をミニバッグに再解釈した限定アイテムも。また、韓屋と洋館の間にある小さなスペース「ルイン」ではさまざまなアーティストのポップアップ展示も楽しめます。
韓国の伝統と現代の感性が交わる、まさにブランドの“タイムレス”な思想を体現する場所で、お茶×ファッション×アートの素敵なひとときを味わって。
THEILMA SEOUL FLAGSHIP
27, Jahamun-ro 8-gil, Jongno-gu, Seoul
営業時間/11:00 - 20:00
無休
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