世界中のセレブトラベラーが愛してやなまい「ローズウッド」が2025年3月1日に日本初となるラグジュアリーホテルを宮古島にオープン。記念すべき日本初進出を飾る「ローズウッド宮古島」の気になる全貌をレポート!
超一流セレブも虜にする「ローズウッド」とは?
テキサス州ダラスの大邸宅に起源をもち、現在世界21か国で30以上のラグジュアリーホテルを展開する「ローズウッド」。それぞれのロケーションにまつわる歴史や文化、感覚を反映する“A Sense of Place®”という哲学に重きを置き、独創的なホテルを展開している。なかには、ドキュメンタリー映画『カーライル ニューヨークが恋したホテル』(2018)の舞台となり、ジョージ・クルーニーやソフィア・コッポラ、ウェス・アンダーソンなど名だたるスターたちが魅力を語ったニューヨークの「ザ・カーライル・ア・ローズウッドホテル」など、ホテル史に名を残すようなレジェンドホテルも含まれる。
そんな世界的に権威のあるホテルブランドが日本初進出の舞台として選んだのが沖縄・宮古島。島独自の奇祭であるパーントゥ(神様が集落を周り、泥を塗りつけて厄を払う伝統行事)や沖縄陶器のやむちんなど、島人の生活に根付く伝統を再解釈し、滞在を通してその物語をゲストへと伝えていく。
ホテルが佇むのは宮古空港から車で約20分ほどの宮古島北部にある大浦湾。市街地観光へ繰り出すにも便利な立地だが、喧騒とは無縁の穏やかな空気が流れているのどかな場所だ。
楽園の入り口となるインフィニティプール
「ローズウッド宮古島」のシンボリックなインフィニティプールは想像を超える非日常感にあふれている。計算し尽くされた借景と穏やかな波音が訪れたゲストへ高揚感をもたらす。水着に着替えて水面へと一歩踏み入れれば、まるで海に浮遊している感覚に陥る。
プールをはじめとする館内のデザインは全てオランダの建築家ピート・ブーン氏率いるスタジオ・ピート・ブーンが手掛けている。自然との調和を意識し、海の青とボタニカルの緑を際立たせるために淡いアースカラーで統一しているのがポイント。
プールサイドには沖縄の方言で「休む」を意味するバー「YUKUU(ユクウ)」が併設されており、その名の通り一息つくのにちょうどいいお酒や軽食が楽しめる。名物は沖縄産ラムをベースにした6種のティキカクテル。ピニャコラーダならぬベニイモコラーダなど、地産素材を取り入れたリゾーティな一杯がプールでのひとときに華を添えてくれる。
ヴィラでまだ見ぬ宮古ブルーをひとり占め
全55室の客室は、60㎡~のヴィラと150㎡を超えるハウスの2種類。どの客室もオーシャンビューで、これまで観光客がほとんど立ち入ることのなかった未開の地から望む宮古ブルーは圧巻。全てプライベートプール付きのテラスを備え、誰にも邪魔されない解放的なプールタイムを楽しむのも一興だ。
それぞれ5つのエリアに点在しており、大浦湾の海と崖が織りなすワイルドな景観を眺める「だや(崖)」、岬の中腹に位置する「むい(山)」、岬の先端を沿うように建てられた「みじ(水)」、テラスから直接ビーチにアクセスできる「うる(砂)」、穏やかな入り江に面した「いす(磯)」からなる。
客室のマテリアルには琉球石灰岩といった自然素材が用いられ、部屋の中で過ごす時間も窓の外に広がる景色との一体感を感じられる。ベージュを基調とした抜け感のある空間にクッションやインテリアでモスグリーンをさしこみ、洒脱な雰囲気。また、ハジチと呼ばれる宮古島の入れ墨からインスパイアされたアートや宮古上布、沖縄名物のやむちんが飾られ、自然と沖縄文化に触れられるのも魅力だ。
究極のリラクゼーションが叶う「Asaya Spa」
ローズウッドの先駆的なウエルビーイングコンセプト「Asaya」を体感できる「Asaya Spa」には6室のトリートメントルーム、サウナ、ハイドロバス、ヨガスタジオ、フィットネスセンターを完備。
トリートメントは世界のローズウッド共通で提供されている「Asaya」のボディやフェイシャルのほか、宮古島の伝統行事「パーントゥ」からインスピレーションを受けた泥パックのプランも。
施術前にセラピストが丁寧なコンサルテーションを行い、ゲストの気分やコンディションに寄り添ったトリートメントをプランニングする。全プラン共通で、はじめに沖縄の薬草を浮かべたフットバスで足を温め、雪塩とハーブをミックスした清涼感のあるスクラブで足の表面を磨いてからメインの施術をスタートする。
今回体験したのは「Asaya ビスポークビューティリチュアル」¥42,000(税・サ別)と呼ばれる60分のフェイシャルコース。ゲストのニーズに合わせてセレクトしたスキンケアでトリートメントを構成するオーダーメイドプランだ。毛穴詰まりと頬のたるみに悩んでいることを伝えると、スクラブを念入りに、そしてリフティング効果の高い手技で顔のお肉をぐんぐん引き上げてくれた。
プロの巧みな技に身を委ねる癒しのひとときを堪能した後は、スパエリアでセルフデトックス。ゲストが滞在中自由に利用できる同施設内のスパにはドライとスチーム2種類のサウナとハイドロバス、そして火照った身体をクールダウンするのにもちょうどいいビーチチェアが配された屋外温水プールが備わっている。
さらに長時間の利用を想定して作られたヒーリングルームにはドライフルーツやデトックスウォーターが用意され、快適なリラックスタイムを底上げしてくれる。
フィットネスセンターは24時間いつでも利用可能だ。併設されたスタジオでは毎朝8時からヨガやピラティスの無料レッスンが開催されており、初心者でもカジュアルに参加できる。旅行中の体型維持や運動不足が気になる人には嬉しいアクティビティだ。
海とつながる特等席で、沖縄の食文化に根ざした美食体験を
ホテルには4つのレストラン&バーがあるが、オールデイダイニングの「NAGI(ナギ)」は和の要素を取り入れたアイランドイタリアン。料理長はペニンシュラ東京と香港で腕を磨いた泉田康晴氏が務め、地元の農家や食材業者と連携しながら慈味あふれる島食材をコンテンポラリーなイタリアンへと昇華させている。
近郊で獲れた新鮮な真鯛を自家製のオレンジドレッシングで味付けしたカルパッチョや、粘土質な石灰土壌で育った完熟トマトを使ったパスタなど、宮古風土を活かしたとっておきの美味に出合える。
朝食は卵料理がメインのアメリカンスタイル、和朝食のほか、ウェルネスと題されたアサイーボウル、フルーツ、卵白で作られた高タンパク低カロリーなオムレツがセットになったヘルシーメニューもラインナップ。軽やかな食べ心地で消化も早いので午前中をアクティブに過ごしたい方にはこちらがおすすめ。
星付きシェフも指名買い! 素潜り漁師の活魚料理にも注目
「MAAS(マース)」は獲れたての新鮮魚介が主役のカウンターレストラン。星付きレストランのシェフも指名買いするという素潜り漁師の高田和大氏がスピアフィッシングで射止めた稀有な活魚を、セビーチェやタルタルをはじめとしたアレンジでいただくことができる。
この日は高田氏がハントしたトガリエビス(時価)を2種類の調理法で堪能した。まずはお刺身で白身がもつ上品な甘さとプリッとした食感を噛み締める。お次はサッと茹でて昆布だしと合わせていただく。凝縮した魚の旨味と昆布汁のやさしい味わいが五臓六腑に染み渡る。
宮古島の歴史や文化をストーリーとしてとじ込めたカクテルも面白い。「パーク ハイアット 東京」の「ニューヨーク バー」で20年を超えるキャリアをもつバーマネージャーの井崎宇太郎氏が、独創的なアイデアでカクテルを通してこの土地らしさを表現している。
「MAAS」ではバリエーション豊かなハイボールがイチオシ。森香るハイボールの愛称で親しまれている白州に薬草系のリキュールを加えて葉の香りで爽快感を演出しているフォレストハイボールなど、スタンダードなハイボールとは全く別の、いい意味で期待を裏切るものばかり。その他にも旬のフルーツと雪塩を使った個性派サワーや日本酒、ワインなどが豊富にそろう。
近日オープン予定の和食レストラン「CHOMA(苧麻)」は、寿司・天ぷら・鉄板焼き・焼き鳥の4つのエリアにバーを備える。宮古伝統の織物やお祭りなどをテーマにしたユニークなカクテルも登場予定。
比類なきラグジュアリーな宮古トリップを叶える「ローズウッド宮古島」。島の文化や伝統へのオマージュを表現したファシリティ&エクスペリエンスに触れれば、きっとまだ知らない宮古島の魅力に開眼するはずだ。
ローズウッド宮古島
沖縄県宮古島市平良字荷川取1068-1
Tel. 0980-79-8899
宿泊料金/1泊1室¥202,400(税・サ込み)~
公式サイト