
誰もが教科書で習うオーギュスト・ロダン。彼の作品には“愛人”と呼ばれたカミーユ・クローデルや才能が多分に反映されている。しかし、現在カミーユは愛人ではなく、ロダンの“共同制作者”と呼ぶことが定着している。なぜなら、それほどまでにロダンは彼女のアイデアから作風までを見事に盗み、奪い取っていったから……。それは現代でいえば完全なパワハラとセクハラに当たる。23歳年上の師であったロダンと複雑な恋愛を繰り広げすべてを盗まれたカミーユはまた、複雑な家族の愛情と怨みが交錯した人生だった。
>>Vol.1 ジャン=ミシェル・バスキア編
>>Vol.2 ルイーズ・ブルジョワ編
(写真)映画『カミーユ・クローデル』(’88)