dutch royal family attends summer photo session at huis ten bosch palace
Patrick van Katwijk//Getty Images
カタリナ=アマリア王女(Princess Catharina-Amalia)

オランダのウィレム=アレクサンダー国王の第1子で、未来の女王であるカタリナ=アマリア王女。AI技術を使って、本人に酷似したわいせつ動画や画像を加工するディープフェイク・ポルノの被害に遭っていたことが明らかになった。ノルウェーの雑誌『Seher Og Hor』が報じている。

報道によると王女の偽動画は、複数のディープフェイク・ポルノのサイトに投稿されていた。オランダ警察が取り締まり、すでに動画は削除。サイトそのものが閉鎖されている場合もある。王女以外にもオランダの著名な女性たち約70人が被害に遭ったという。

dutch royal family celebrates king's day in doetinchem
Patrick van Katwijk//Getty Images
カタリナ=アマリア王女(Princess Catharina-Amalia)、マキシマ王妃(Queen Maxima of The Netherlands)、アレクシア王女(Princess Alexia of The Netherlands)

王女がディープフェイク・ポルノの被害に遭ったのはこれが2回目。2022年にも同様の事件が起きていた。ちなみに王女は大学で、フェイク動画を可能にするAI技術に関する法律と市民の権利の問題について研究している。卒業論文のテーマはまさにディープフェイクで、タイトルは『情報開示を超えて:ディープフェイクされた身体でAI法と欧州連合基本権憲章の溝を埋める(Beyond Disclosure: Bridging the Gap Between the Artificial Intelligence Act and the Charter of Fundamental Rights with Deepfaked Bodies)』だった。

王女はアムステルダム大学で政治と心理学、法学と経済学を学ぶ、3年間のコースを7月に修了。9月からは同大学の学士課程でオランダの国内法を勉強する。現在はギリシアのエーゲ海沿岸にあるクラニディのヴィラで、ウィレム=アレクサンダー国王やマキシマ王妃、妹のアレクシア王女、アリアーネ王女と共にバカンス中である。セレブを狙ったフェイク動画や画像は世界中で増加、一般人にも被害が広がっている。王女が再び同様の事件で傷つくことがないことを祈りたい。