超実践的！　知っておくべき、快適にテレワークするための16のルール

朝の身支度は、働く精神状態を整える上でとても大切。オフィスに出勤するときのように準備してみて。同じ時間にアラームをセットし、シャワーを浴び、歯を磨く。ストレッチなど軽い運動をする。可能ならいつもよりちょっと多めにエクササイズする。軽くメイクして、きちんと服を着る。パジャマやジョギング用のパンツで過ごしていてはいけない。女性で初のニューヨーク証券取引所の会員権を取得したミュリエル・シーバートはキャリアの初期、家で仕事をしていた。毎日ストッキングを履くことで、プロフェッショナルとして働いているという気持ちになれたという。この姿勢を見習って！

ベッドからでも仕事ができる、そう思っていたら心を入れ替えて。小さくてもいいから家の中に自分1人になれる静かなスペースを確保することが大切。できれば寝室は避けた方がいい。スペースを見つけたら、そこに自分のデスクを置きデスクライトをつける。勤務時間が終わったらドアに鍵を閉める。鍵がなければ気持ちの中で鍵を閉めるだけでも構わない。自分だけのスペースが見つけられないなら、できるだけ人から隔離された環境を作る。リビングルームの隅でも、本棚の陰でも、収納スペース、キッチンでもよい。そこにできれば直射日光の当たらないところを選び、デスクライトなどで明るくする。勤務時間が終わったら、コンピューターや書類をバッグにしまうこと。1日の終わりを意識して。

自分の領域を作ること。家族がいれば、自分の勤務時間を家族に伝え、その時間中のルールを決めておくといい。例えばビデオ会議中に周りを走り回る子どもたちや、ソックスがどこにあるか聞くパートナーなど、邪魔になる可能性のある人やものは、実際に邪魔になり、集中力を削ぐ存在になると考えて。ホテルにあるような「Do Not Disturb（邪魔をしないでください）」というサインをドアや「グッチ」のセーターの背中に貼っておく、それくらいの心がまえを持って。

背もたれのある、一番快適な椅子に座ること。オフィスにいるときと同じ角度になるようにコンピューターのスクリーンを調整する。背中が凝ったり痛くなったりするのを防ぐため、正しい姿勢をとるように心がけて。また長時間電話するときは肩と顔で電話を挟まなくても済むようにハンズフリーのヘッドセットやイヤホンを使うのがおすすめ。テレワークのせいで背骨が歪んでしまったら困るから！

立って働くスタイルを試してみる。専用のデスクを買わなくても、本棚の上にラップトップを置くだけで試せる。全般的にみて、現代人は歴史上で最も長時間座って過ごし、その時間はますます長くなっている。これが筋肉の衰えや糖尿病、大腸癌、背中の痛みなどを引き起こし、健康を脅かしていることにもっと注意を払うべき。規則的な運動が大切なのは椅子に座って働いていても立って働いていても同じ。だったら立って働けば一石二鳥！

テレワークを始めるのは大きな変化。寂しさや孤独感、ストレス、欲求不満、不安ややる気の喪失に悩むこともある。反対に心が安らぎ、リラックスできたり、やる気や生産性が向上したと感じたりすることもある。それが普通。あなたはスーパーウーマンでもスーパーマンでもないのだから、どんな変化にも慣れるのには時間がかかるのは当然だと思って。

勤務時間を決めること。始業と終業時間を決め、仕事に熱中しすぎない。家のどこにいても何をしていても連絡が取れるようにしておくのがおすすめ（ただし、トイレ休憩中は別）。現実的で実際的な「やることリスト」を作り、それをこなすように心がけて。

アラームをセットして1時間に1回はストレッチをするようにする。いつもと同じ時間に、家族と一緒にきちんとお昼休みをとる。午後4時子どもと一緒に休憩する。とはいえ子どものおやつには手を出さないこと。後でツケが回ってくるから！　仕事を中断し体を動かすことは気分をリフレッシュし、生産性を高めるためにもとても重要。

テレワークを導入したとき、多くの管理職が心配することは自分の部下やスタッフたちが家でちゃんと仕事をしているかどうか。洗濯したり、ネイルを塗ったり、クッキーを焼いたり、ネットフリックスに夢中になったりしていないかと懸念している。でも実際はその反対。多くの人がテレワークの方が熱心に働いているのである。理由は、仕事から離れるのが難しいから。研究団体「グリーンワーキング・キャビネット」の調査によると、テレワークの場合、生産性は平均で22%上昇する。だから働きすぎないこと！　家族と自分のための時間もしっかりとって。

連絡のとりすぎにならないようにしつつも、同僚と情報を共有するのを躊躇わないで。もしあなたが管理職なら自分のチームのスタッフに、連絡方法を教えておくこと。もし新しい連絡方法を導入したり、部下にこれまでとは違う成果を求めているなら、それも明らかにしておくこと。部下たちが取り組んでいる仕事に関して、1日に1回、もしくは週に1回、情報をアップデートするのも忘れないように。指示や仕事に必要な枠を伝えるほど誤解は減り、計画通り仕事を進めることができる。

メール、テキスト、Slackなど様々な連絡手段があるけれど、文字による連絡は誤解を生みやすい。誤解が起きそうだと思ったら、電話で連絡を取ること。求められている成果やスケジュールに関してチームメイトがあまりにも図々しい回答をしたときには、直接会話をするのがベスト。

テレワーク中はいつも以上に時間を意識するようになる。それが公平か公平でないかは別として、あなたに送ったメールの返事が4時間も来なかったら同僚は遅すぎると思うはず。メッセージはすぐに確認し、勤務時間の始まりと終わりを周りに知らせるようにして。

テレワークになると増えるのがビデオ会議。後ろに何もない環境、もしくはプロフェッショナルに見える背景を用意すること。あなたの背後に洗濯物が干してあるなんてことがないように！　また照明やマイクの音量が適切かをきちんと確認しておいて。イヤホンはビデオ会議でも使えるので活用したい。

もしまだシステムができていないのなら、Googleドキュメントやドロップボックスを使って書類を共有することを初めてみて。チーム全体の書類がメールボックスやGoogleドキュメント、個人のハードドライブに散財している事態は避けたいもの。整理整頓が大切。

テレワーク中にはオフィスのカフェテリアでコーヒーブレイクをとることもなくなるし、エレベーターホールやオフィスの廊下で誰かとばったり遭遇して話をすることもできない。自主隔離生活中にセルフカットした髪型が、実際にはひどくても褒めてくれる同僚もいない。でもちょっとしたおしゃべりや他の人とつながりを持ちつづけることはとても重要。同僚とテキストをやりとりして、日常生活の些細なことをシェアして。また友達や家族とも休憩時間に同じようにテキストをやり取りしてみて。コミュニケーションを取り続けること！

隔離されているという気持ちを解消するために、チームや同僚と連絡するのにもっと意識的に、日常的にビデオ電話を活用するのがおすすめ。テレワークを始めたばかりであれば特に、人とのコミュニケーションがあなたの生産性やメンタルヘルス、感情面での充足に大きな影響を与える。ビデオ電話を使うときにはコンピューターのスクリーンではなくカメラのレンズを見る、というのがプロじゃらのアドバイス。そうすれば相手はあなたの目を見て話すことができるから！

効果的で、しかも仕事中に簡単に取り入れられるストレッチはいろいろある。仕事の合間にエクササイズをするいい方法を探しているなら、以下を参考にしてみて。

＊ゆっくり爪先立ち

まっすぐ立ち、椅子かデスクに手をおく。かかとをゆっくり上げ、爪先立ちになったら静止。少しずつかかとを下ろしていく。10回を1セットとして3セット行う。

＊後むきで腕立て伏せ

椅子（もしくはデスク）に背を向けて立つ。腕をまっすぐ伸ばし、椅子の縁を掴み、脚を椅子から離すようにしながらまっすぐ伸ばし、椅子の面の位置にお尻がくるよう体を斜めにする。ゆっくり腕を曲げ、椅子の面の下にお尻が来るまで体を下げていく。ゆっくりもとに戻す。10回繰り返す。

＊空気椅子

椅子の少し前に立つ。バランスをとるため腕を前に出す。背中を曲げないようにして、徐々に腰を下ろしていく。椅子の面すれすれまで腰を下ろしたら、座らずにそのまま数秒キープする。ゆっくりと元の態勢に戻す。10回から20回繰り返す。

＊デスクで腕立て伏せ

デスクの前に立ち、肩幅に腕を開いてデスクの縁を持つ。爪先を少しずつデスクから遠ざけていき、背筋が直線になるようにする。背筋を真っ直ぐにしたまま、腕を曲げ胸をデスクの縁すれすれまで近づける。一呼吸おいたら、ゆっくりと元の体勢に戻す。デスクの高さが調整できるのであればデスク面を低くして負荷を高めてもいいし、高くして負荷を軽くしてもいい。10回を1セットとして3セットから5セット行う。

＊ゆっくり膝上げ＆キック

椅子に座ったまま、座面を掴む。両膝をゆっくりと胸に近づけ、それから蹴り出すように足をゆっくりと前に出していく。一呼吸置く。10セットから20セット繰り返す。