自身が抱える“不安”について、赤裸々に打ち明けたセレブ14人
ゼンデイヤやセレーナ・ゴメス、ヘイリー・ビーバーなど、不安と闘うセレブたちのメッセージに耳を傾けてみて。

心の病は誰しもが抱えうるもの。米国精神障害者家族連合会によると、アメリカでは約4000万人もの成人が不安症に罹患しているという。また、パンデミック以降は、若年層における心の病の増加が深刻化しているという研究結果も報告されている。
ゼンデイヤやセレーナ・ゴメス、ヘイリー・ビーバーをはじめ、メンタルヘルスとの闘いを率直に話すセレブも増えている。心の病に対する偏見をなくし、同じような経験をしている多くの人を勇気づける言葉は、心に響くものばかり。
ここでは、10月10日の「世界メンタルヘルスデー」を前に、心の病と闘う14人のセレブが贈ったメッセージをご紹介。
※不安やうつ病、あるいは他の心の悩みで苦しんでいる、または精神の健康状態の悪化を感じている場合は、カウンセラーや医師に相談して下さい。
※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。
From Seventeen US
ゼンデイヤ

ドラマ『ユーフォリア/EUPHORIA』シリーズへの出演で一躍人気俳優の仲間入りをしたゼンデイヤは、2019年にUS版『ELLE』のインタビューで、この作品の注目度の高さが彼女のメンタルヘルスに与えた影響について明かした。
「『ユーフォリア/EUPHORIA』が公開されたことは喜ばしく、私にとって大きな出来事でしたが、同時に心の負担も大きかったです。毎週不安でいっぱいになり、それがずっと続いていました」
それから約1年後の2020年8月、ゼンデイヤは「不安をまだコントロールできていません」と話しつつ、それについて言葉にしたり、身近な人に打ち明けたりすることが助けになっていると説明。
「不安の多くは、ベストを尽くしたい、ミスをしたくないというプレッシャーからきていると思います。私はまだコントロールできていないので、誰か乗り越え方を知っていたら、教えてほしいです!」
ヘイリー・ビーバー

「不安について公に話す人たちを尊敬します。誰しもが心の悩みを抱えていますが、長年、そういった心の病に対する偏見はなくなりませんでした」と、ヘイリーは2019年に『Glamour』誌に語った。さらに、自身も心の不安にずっと悩まされていることを打ち明け、夜眠れないほどつらい日々を送っていたと話している。
「瞑想やセラピーを続けるうちに、悩みを自分自身で解決できるということに気づきました。この経験を多くの人と共有したいと思っています。セラピーや瞑想、そして自分なりの心の支えを見つけることが、私にとっての答えでした」
セレーナ・ゴメス

メンタルヘルスに関する活動に自ら取り組むセレーナ・ゴメス。その功績を称えられ、2019年にはマクリーン病院から表彰されている。
その受賞スピーチでは、「昨年は、精神的にも感情的にも苦しんでいて、笑顔を保つことも、日常生活を送ることも難しかったです。痛みと不安が一度に押し寄せてくるような、人生で最もつらい時期でした」と話し、「そんなとき、医師の診断を受けることで、ようやく自分の状態が分かり、少し安心することができました」
自身がプロデュースするビューティブランド「レアビューティ(Rare Beauty)」では、「メンタルヘルス101」キャンペーンを立ち上げ、学校教育でのメンタルヘルスの啓蒙に務めている。またインスタグラムでは、メンタルの不安がいかに怖くて孤独なものであるかを言葉にした。
「若くして不安やうつ病に直面することが、どれほど怖くて孤独なことなのか、私は身をもって経験しました。もっと早くからメンタルヘルスについて学んでいたり、学校で他の教科と同じように教わっていたりしたら、より早く適切なサポートを受けられたかもしれないと思います」
ケンダル・ジェンナー

カーダシアン&ジェンナー家の一員であり、ファッションから恋愛まで、常に注目を浴び続けているモデルのケンダル。リアリティ番組『カーダシアン家のお騒がせセレブライフ』でメンタルヘルスの苦悩について話したこともあり、2018年1月にはUS版『ハーパーズ バザー』誌に、不安症を抱えていることや、パニック発作に悩まされていることを打ち明けている。
2020年に米TV番組『グッド・モーニング・アメリカ』に出演した際には、不安を感じ始めた時期についても明かしている。「まだ小さい頃、急に息が苦しくなって、母のところに駆け寄って『ママ、息ができない気がする、何かおかしい』と言ったのを覚えています」
不安やメンタルヘルスとの闘いにおいて、人々が「孤独を感じなくなる手助けをしたい」と同番組で話していたケンダル。デザイナーのケネス・コールが始めた、メンタルヘルスの問題を抱える人たちを支援する取り組み「メンタルヘルス・コーリション(Mental Health Coalition)」にも協力している。
アリアナ・グランデ

シンガーのアリアナは、華やかな世界の裏側でどのようにメンタルヘルスと闘ってきたか、率直に語ってきたセレブの一人。
2018年のUK版『VOGUE』のインタビューでは、「いつも不安を感じていました」と告白。「誰もが抱えていると思っていたから、これまであまり口にしたことはありませんでした。けれども、今回のツアーでは今まで経験したことがないほどの強い不安を感じました」と語った。
2017年、イギリス・マンチェスターでのコンサート会場で起きた爆破テロ事件による心的外傷後ストレス障害(PTSD)の症状についても、次のようにコメントした。「多くの人が悲しみ、大切なものを失いました。あの事件について口を開くのは難しいですし、何も話すべきでないようにも思います。涙を流さずに話すことは、一生できないと感じます」
その後、インスタグラムのストーリーズに、自身の脳の画像を公開。健康な脳とPTSDの脳の画像を並べて比較し、心の病は気のせいなどではなく、深刻な問題であることを示した。2021年5月には、「心の病について話したり助けを求めることは、決して恥ずかしいことではない」というメッセージをポストするなど、メンタルヘルスの重要性を発信している。
マイリー・サイラス

長年にわたり、自身の抱えるメンタルヘルスの問題についてオープンに語ってきたマイリー。2020年には、「依存症やメンタルヘルスの課題に、家族全体で向き合ってきました」と『Variety』誌のポッドキャスト『The Big Ticket』で語っている。
「過去を理解することで、現在と未来をより明確に理解することができます。セラピーは素晴らしいものだと思います」
さらに、パンデミックを経て、2021年9月にアメリカ・ウィスコンシン州ミルウォーキーで行われた音楽フェスでは、世の中の変化に対する不安についてファンに明かしている。
「多くの人と同じように、この1年半の間、私は閉じこもって孤立していました。以前は当たり前のように感じていた場所に戻って来ることができたことは、とても喜ばしいことです。ただ、パンデミックから抜け出すことも、少し怖いと感じます。それも今の正直な気持ちです」
リリ・ラインハート

俳優のリリは、不安症やうつ病との闘い、そしてセラピーや投薬による治療について明かしている。「セラピーは命の恩人です、薬物療法も。やるべきこと(治療)をしただけなので、自分が弱いとは思いません」と、2017年に『Glamour』誌に語っている。
「悲しみや傷ついた感情は、誰もが持つものです。自分が人より劣っているとか、弱い人間であるということではありません。むしろその逆です。セラピーや薬のおかげで、今私はここにいます」
さらに、リリにとって学校が不安のトリガーになっていたそうで、「はっきりした理由はわかりませんが、ただうつ病になってしまいました」と話している。
2021年5月には、長年にわたるうつ病との闘いについて、「11年間、心をすり減らしながらこの病気と闘ってきた。今日のように、もう限界かもしれないと思う日もある」とインスタグラムのストーリーズに書き込んでいる。
「これは、『もう頑張れない』と思う日があっても大丈夫だということを、心の病と闘う仲間たちに思い出してもらうための投稿。でも、あなたが乗り越える力を持っているということも忘れないで。明日は、素敵なことが待っているかもしれない🌸」
ベラ・ハディッド

以前より、メンタルヘルスの葛藤について率直に明かしてきたベラ。2021年11月には、インスタグラムに泣きはらしたようなセルフィーを投稿し、「SNSで公開されるものは現実ではない。今苦しい思いをしている人は、そのことを忘れないで」とキャプションをつけた。
「心の病と向き合う道のりは、まるでジェットコースターのよう。山あり谷あり、そして停滞しているようなときが次々にやってくる。でも、どんなに長いトンネルでも出口は必ずある。ジェットコースターだっていつかは止まるときが来るように、心の状態も必ず落ち着く日が来るということを忘れないで」
2022年の『WSJ』誌のインタビューでは、服を着て家を出るというごく日常的な行動が、不安の大きな原因になっていることを打ち明けた。前述のインスタグラムの投稿にも触れ、「ひどく落ち込んでつらいときには、母や主治医からの心配する連絡がきても、文章の代わりに、今の気持ちを表現できるような写真を送っていました」と自身の経験を明かした。
「自分の気持ちを言葉にすることが難しかったです。精神的にも肉体的にも耐え難い苦しみのなかにいて、なぜこんなに苦しいのか、自分でもわかりませんでした。だからこそ、自分の本当の気持ちを(写真で)表現することは、自分にとって良いことだと感じたのです」
カミラ・カベロ

「ひどく不安を感じて、『スタジオに入れる気がしない』『仕事をできる気がしない』と感じた時期がありました」と、2022年4月にオンライン番組『E! Daily Pop』で語った、シンガーのカミラ。
「正直に自分の気持ちと向き合って、なんとか仕事に行っていました。もし仕事を休んだりして、気分が良くなるのを待っていたら、きっと仕事に行けずに、何もできなくなっていたと思います」
さらに、セラピーに通うことが、メンタルヘルスの改善に役立ったと『ローリングストーン』誌のインタビューで明かし、特にラテン系のコミュニティで、心の健康についてオープンに話せる環境を作りたいと話している。
「ラテン系のコミュニティに向けて、スペイン語でもメンタルヘルスの重要性について話す機会を増やしたいです。家族間でも、心の健康についてオープンに話し合うのはまだまだ難しいと感じます」
ラナ・コンドル

Netflix映画『好きだった君へのラブレター』で一気に知名度が上がったという、俳優のラナ。YouTube番組『Hi Anxiety』に出演した際には、深呼吸や肯定的なアファメーションの繰り返しなど、不安が高まったときに使う対処法を披露した。
さらに、不安との闘いや、SNSから感じるプレッシャーについても語っている。「SNSでは、みんなが完璧な自分を見せようとします。つい人と自分を比べてしまうことが、私の不安の原因のひとつだと思うのです。最近は大人になって、その背景が少し分かるようになってきたと感じます」
カミラ・メンデス

ジーナ・ロドリゲス

ドラマ『ジェーン・ザ・ヴァージン』への出演で知られる、俳優のジーナ。ユーモアあふれる役柄とは裏腹に、ファイナルシーズンの撮影を中断しなければならなくなるほど、メンタルヘルスが悪化していた時期があったという。メンタルヘルスの啓蒙に取り組む「ケネディ・フォーラム」のイベントで、次のように振り返っている。
「もうこれ以上、どうしようもないと感じる瞬間が何度もありました。ただ、多くの人と同じように、後で何とかしようと考えていました。頭のなかにいる小さなドラゴンに対処しているような感じです。あるとき限界が来て、初めて『もうできない』と言うことができたのが、前シーズンのことです。本当に波乱万丈でした」
2017年にはインスタグラムで自身の体験を説明し、不安症に苦しむ人々を励ます言葉を投稿。
「(友人が主催するプロジェクトの一環で)こうして客観的に自分を見ることで、自分がいかに不安症で苦しんでいるかを認識した。それと同時に、自分自身に共感した。不安になっても大丈夫。不安を感じることは普通のこと。私もあなたも乗り越えられると伝えたい」
スカイ・ジャクソン

ディズニーチャンネル出身で、俳優やYouTuberとして活躍するスカイは、10代の頃から不安と闘ってきたことを2020年10月の『People』誌のインタビューで明かした。
「10代の頃に、不安に襲われるようになりました。人前で話すような仕事をするたびに、舞台恐怖症に悩まされ、その度に心身ともに消耗していました」
そんなスカイは、不安を乗り越えるうえで、周囲からのサポートが重要であったと話す。「友人は私のすべて。電話やメールをすると、不安な気持ちを打ち消してくれます。本当につらいときは、一人で静かに過ごして頭をリラックスさせることもあるけれど、私が不安症と向き合っていることをわかってくれて、いつもそばにいてくれる友人たちが心の支えになっています」
リゾ

シンガーのリゾは、有名になることで得られるものと失うもの、特に心の健康との関係について、2022年の『Variety』誌の取材で赤裸々に明かしている。
「有名になっても、心の不安や悩みは消えませんでした」「華やかな世界にいても、私自身の中身は何も変わりません。いつも幸せであるように見せたいけれど、不安を感じたり、憂うつになったりすることもたくさんあります。本当の自分がわからなくなって、カウンセラーに相談したこともあります」
2019年6月には、「ひどく落ち込んでいる。自分でどうにかするしかないから、誰にも話せない。人生はつらい」と、自身のインスタグラムに投稿。キャプションには、「悲しいけれど、時間が解決するだろう」と書き添えた。
その投稿には、ファンや友人たちからの愛の言葉や、自身の体験を打ち明けるコメントが多く寄せられた。翌日、再びインスタグラムで、助けを求めることの大切さについての動画を投稿。
「なかなか難しかったけれど、自分から助けを求めてみたら、たくさんの愛に支えてもらった」とつづり、「このように感情的になる自分も受け入れたいです。悲しみのおかげで、感謝や喜びを感じることができますから」と涙ながらに語っている。